2020.04.30

【初心者向け】LINE公式アカウントの機能や注意点、活用方法まとめ

はじめに

普段のコミュニケーションにおいてLINEを使用されている方も多いでしょう。LINEには、ビジネスで活用できる「LINE公式アカウント(旧LINE@)」というサービスがあります。LINE公式アカウントについて、聞いたことはあっても詳細について知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、LINE公式アカウントについて、初心者の方に向けて基本的な内容を解説いたします。
※この記事は、2020年8月28日時点の情報を基に作成しています。最新情報は、LINE公式アカウントの公式サイトをご確認ください。

LINE公式アカウントとは

まずは、LINE公式アカウントの特徴について見てみましょう。

<多くのユーザーにアプローチできる>
LINEは、日本国内では他のSNSに比べて利用者が多く、国内ユーザー数は2020年3月時点で8,400万を超えています。このように多くの人にアプローチできることが、LINE公式アカウントの大きなメリットです。

<業種や規模を問わない>
LINE公式アカウントは、飲食店・理美容室・小売業といった店舗ビジネスをはじめ、通販・学習塾・保険会社など、さまざまな業種で利用されています。また、無料で利用を開始することができるため、小規模な店舗や企業でも活用することができます。

<さまざまな目的で利用できる>
LINE公式アカウントは、販売促進やカスタマーサポートといったことを目的に活用できます。顧客との関係づくりのために、欠かせないツールと言えるでしょう。

LINE公式アカウント入門ガイド

LINE公式アカウントの作成方法

LINE公式アカウントは、以下の手順でアカウントを作成できます。

1.LINE公式アカウントの開設ページへアクセス
2.「認証済アカウント」「未認証アカウント」のいずれかのアカウントを選択し、アカウント開設のボタンをクリック
3.以下いずれかの方法を選択
 ・LINEのアカウントでログイン
 ・メールアドレスと必須情報を入力
4.管理画面(LINE Official Account Manage)にログインして登録完了

上記はパソコンで作成する場合の手順ですが、スマートフォンのアプリでもアカウントを作成できます。

また、LINE公式アカウントには、3つの種類があります。
●未認証アカウント
 ・法人・個人問わずだれでも作成できる
 ・LINEアプリ内で検索対象とならない
 ・料金の支払い方法はLINE Pay、クレジットカード払い

●認証済アカウント
 ・LINEの審査を経て付与される
 ・認証済アカウントの青いバッジが表示される
 ・LINEアプリ内で検索対象となる
 ・料金の支払い方法はLINE Pay、クレジットカード払いに加え請求書払いにも対応

●プレミアムアカウント
 ・認証済アカウントのうち、特別な審査に通った場合に付与される(審査基準は非公開)
 ・緑の認定バッジが表示される

さらに、プレミアムIDというオプションがあります。
LINE公式アカウントのアカウントを開設すると、ランダムな英数字のIDが設定されます。このIDはLINE内でアカウント検索をする際に使用されますが、月額100円(税抜き)のプレミアムIDに申し込めば、希望する英数字のIDを設定することができます。

アカウント作成後は、以下の項目を設定することがおすすめです。

<プロフィール>
アイコン画像(ロゴなどの画像)や名前(会社名やサービス名)といったプロフィール情報を設定できます。どんな会社や店舗のアカウントなのか、一目で分かるようにしましょう。
さらに、「ステータスメッセージ」というアカウントの説明文も設定できます。LINE内での検索対象となるため、店舗名や地域などを記載するとよいでしょう。

<あいさつメッセージ>
ユーザーが友だち登録してくれた直後に、自動的に配信されるメッセージです。アカウントのメリットをしっかり伝えましょう。

LINE公式アカウントの主な機能-販促向け

販売促進に活用できる主な機能は、以下の通りです。

<メッセージ配信>
キャンペーン情報などのお知らせを、メールマガジンのように一斉に配信できる機能です。一斉配信だけではなく、性別や住所といった属性で絞り込んで、セグメント配信をすることもできます。
セグメント配信の詳細につきましては、以下の記事をご覧ください。
<ショップカード>
スマートフォンで利用できるポイントカード機能です。「毎週月曜日はポイント3倍」といった、柔軟な設定ができます。

<クーポン>
店舗で利用できるクーポンはもちろん、通販サイトでも利用できるデジタルクーポンを発行することができます。また、LINE公式アカウントの管理画面で、クーポンの開封した人や利用した人のデータを閲覧することができますので、どのようなクーポンが効果的なのか分かります。

<タイムライン投稿>
LINEのタイムラインにメッセージを投稿できます。いいねボタンやシェアボタンで拡散されれば、友だち以外のユーザーのタイムラインにも表示されますので、積極的にタイムラインに投稿するとよいしょう。

<リッチメッセージ>
画像やクーポンをメッセージとして送信できます。商品画像はもちろん、キャンペーン情報や店舗の地図などを配信することで、購買・来店につながるでしょう。

<リッチビデオメッセージ>
動画を送ることができる機能です。動画終了後に「商品購入」「問い合わせ」「資料請求」「商品購入」といったアクションを促すことができます。

<リッチメニュー>
トーク画面の下部に、複数の情報を固定表示できる機能です。例えば、店舗の場合は「ホームページ」「キャンペーン情報」「クーポン」「アクセス」といったユーザーが知りたい情報をまとめて表示することで、来店増加につながるでしょう。

さらに、リッチメニューには指定したキーワードを自動的に配信する「テキスト」と呼ばれる機能があります。このテキスト機能と後述する「応答メッセージ」を組み合わせることで、自動的に情報が送信されるように設定できます。

例えば、下図のようにリッチメニューをクリックしたら、自動で複数枚のクーポンを表示させることができます。

一度に多くの情報をお知らせしたい場合には、このようにリッチメニューと自動応答メッセージを活用するとよいでしょう。

<A/Bテストメッセージ>
A/Bテストとは、webサイトで一定の期間において複数パターンのメッセージ(または画像)を表示し、クリック率や購入率などの効果が高かったパターンを検証する手法です。LINE公式アカウントでは、以下のような手順で、効果的な配信メッセージやクリック率の高い画像を検討する際に使用します。
1.送信対象の友だちリストの一部に、テストメッセージを送付する
2.少し時間がたってから、開封率やクリック率といった観点で、効果が高いメッセージを比較する
3.残りの友だちに効果が高いメッセージを配信する

上記1~3については、3日以内に実施する必要があります。
なお、この機能を利用するには、ターゲットリーチ(メッセージを送信できる友だちの数)が5,000名以上必要です。

<LINEで予約>
2020年11月にスタートしたサービスです。「ぐるなび」に加盟している店のうち、席のみ指定でのオンライン即予約に対応している店をLINEで予約できます。詳細については、下記の記事をご覧ください。

LINE公式アカウントの主な機能-カスタマーサポート向け

カスタマーサポートに利用できる機能としては、以下のようなものがあります。

<チャット>
友だち登録してくれたユーザーと、1対1でチャットができる機能です。テキストだけでなく画像や動画を送ることもできるため、ユーザーからの問い合わせがスムーズに解決する場合もあります。

<応答メッセージ>
ユーザーからメッセージが送られてきたときに、自動で返信できる機能です。この機能を使用するには最初に設定をする必要がありますが、設定後は条件に当てはまる返答に対し自動で返信してくれるため、問い合わせ対応の手間が削減できます。

<リサーチ>
LINEを使ってアンケートを実施することも可能です。商品やサービスはもちろん、接客態度などについてもアンケートに回答してもらうことで、店舗や企業のレベルアップにつなげていくことができるでしょう。
<アカウント満足度調査>
友だち登録してくれたユーザーにアカウントの満足度を調査することができます。NPS(ネットプロモータースコア)という顧客満足度の指標によって、10段階で評価されます。90日間で1回の調査が可能です。
<LINEコール>
LINE公式アカウントは、ユーザーと無料で通話ができます。ユーザーは電話番号を意識する必要はありません。ビデオ通話もできるため、チャットや電話で伝えづらい内容もスムーズに伝えることができます。
もちろん、「チャットで問い合わせが解決しないときだけ通話する」といった運用も可能です。

LINE公式アカウント入門ガイド

LINE公式アカウントのメリット

このようにさまざま機能や活用方法があるLINE公式アカウントですが、うまく利用すると以下のようなメリットがあります。

<リピーター獲得や顧客満足度向上につながる>
前述のように、LINE公式アカウントはさまざまな機能があります。「ユーザーに役立つ情報をメッセージ配信する」「チャットで来た質問に丁寧に答える」といったことができれば、リピーター獲得や顧客満足度向上につながるでしょう。

<高い開封率が見込める>
LINEでメッセージを送ると、プッシュ通知によってメッセージが届いたことがすぐに分かります。メールマガジンの場合はプッシュ通知されない場合があるため、メールマガジンよりも高い開封率が見込めるでしょう。

<複数人で顧客対応ができる>
LINE公式アカウントは、1つのアカウントを複数人で利用することができます。そのため、「ユーザーから質問のチャットが届いたら手の空いているスタッフが対応する」といった運用が可能になります。

LINE公式アカウントの注意点

一方、LINE公式アカウントには以下のような注意点もあります。

<友だちを増やす必要がある>
LINE公式アカウントでメッセージ配信やチャットができるのは、友だち登録したユーザーのみです。店頭やwebなどで積極的に告知して、友だちを増やす必要があります。
友だちを増やす方法については、以下の記事をご参照ください。
<ブロックされることがある>
配信したメッセージがユーザーにとって役に立たないと判断されると、ブロックされる可能性が高まります。ユーザーのニーズや気持ちを考えて配信内容を作成することが大切です。また、「夜遅い時間に配信しない」「何日も続けて配信しない」といった点も考慮した方がよいでしょう。
<配信数によっては料金がかかる>
LINE公式アカウントは無料で利用することができますが、月間のメッセージ配信数が1,000通までという制限があります。もし月間で1,000通以上のメッセージを配信する際は、月額費用や追加の配信料がかかるプランに変更しなければいけません。どのくらい費用がかかるか気になる場合は、LINE社が提供するシミュレーターを利用すると費用を算出できます。
なお、1対1のチャットに関しては、無料の配信数(月間1,000通)にはカウントされません。

LINE公式アカウントの活用方法-販促編

では、LINE公式アカウントのメリットや注意点を把握したうえで、どのような活用方法があるのか見てみましょう。
販促活動においては、以下のような活用方法があります。

<紙の販促物にQRコードを記載>
店舗やwebだけでなく、折込チラシやダイレクトメールといった紙の販促物にQRコードを記載することも、友だち登録を増やすのに有効な方法です。折込チラシやダイレクトメールからLINE公式アカウントをメインとした販促活動にシフトすれば、紙の販促物を減らすことができます。

<タイムセールのクーポン配信>
メッセージをすぐに閲覧してもらえる可能性が高いLINEは、タイムセールのクーポン配信に向いています。集客につながるのはもちろん、友だち限定クーポンにすれば友だち増加にもつながります。

<期間限定のポイントアップ>
ショップカード機能を使うと、一定の期間、付与するポイント数を変更することができます。新店オープン時やリニューアル時などに、期間限定でポイントアップキャンペーンを行うとよいでしょう。集客増加やリピーター獲得が期待できます。

LINE公式アカウントの活用方法-カスタマーサポート編

カスタマーサポートの面では、以下のような活用方法があります。

<チャットで予約受付>
飲食店や美容室などの場合、チャットで予約を受け付けるとよいでしょう。忙しくて手が離せない時間帯や、営業時間外でも予約を受け付けることができるのは、店舗にとって大きなメリットです。また、電話での予約受付と違って、日付や時間などの聞き間違いもなくなります。

<顧客への個別の連絡>
ブライダル企業の場合は結婚を控えたカップルに、人材ビジネスの場合は求職者にといったように、顧客に連絡する際にチャットを利用するとよいでしょう。電話の場合はタイミングが合わずに話せなかったり、メールの場合はなかなか返事が来なかったりすることがあります。LINEのチャットであれば、ユーザーにプッシュ通知でメッセージが届きすぐにメッセージを見てもらえることが多いため、スムーズにやりとりできる可能性が高まります。

<コールセンターでの活用>
コールセンターでもLINE公式アカウントを活用することができます。画像や動画を使ったスムーズなコミュニケーションができるのはもちろん、「営業時間中は手動でチャット対応、営業時間外は応答メッセージで自動対応」といった柔軟な対応が可能です。うまく活用することで、効率的な顧客対応ができるでしょう。

LINE公式アカウントの活用については、下記記事も参考になりますので、ぜひご覧ください。

まとめ

LINE公式アカウントは、さまざまな機能があり、販促やカスタマーサポートで活用することができます。貴社のビジネスにおいても、LINE公式アカウントを活用してみてはいかがでしょうか。

テラスカイは、これからLINE公式アカウントを始める方に向けて、入門ガイドをご用意しています。ぜひご覧ください。
※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
55 件
     
  • banner
  • banner

関連する記事