2020.12.17

Dreamforce to you 2020 Day 2 “Working in the New Normal”セッションレポート

はじめに

salesforce.comの最大の年次イベント「Dreamforce to you」が開催されています。今年は
Dreamforce to you(#DreamTX)という名称で、600以上のセッションを放送。
2日目は“Working in the New Normal”というテーマで、「変化する働き方/顧客の購買行動/望まれる顧客接点のあり方」などが紹介されていました。
私が見たセッションは一部ですが、ご紹介していきます!

Welcome Session「DreamTX Welcome Day 2: Working in the New Normal」

概要

Salesforceの最高技術責任者であるSimon Mulcahy氏が、顧客と従業員をすべての業務の中心に据えることで、新しいオールデジタル、どこでも仕事ができる世界に向けて、成功を収めている組織がどのように自らを改革しているのかをご紹介します。

感想

ニューノーマルの時代において、人々の働き方は変わりました。そこかしこで語り尽くされた内容ですが、このセッションではその中でも企業がどのように強豪と差別化を図り、顧客との関係性を維持していくか。そのために必要なものは何かという点が話されました。
顧客中心、パーソナライズ、データの集約、データの可視化。salesforce.comが数年前から提唱しているテーマであり、コロナ禍においても原則は変わりません。顧客の声に耳を傾けましょう。この変化の時代に対応するために、組織がデジタル戦略を持ちデータからインサイトを得て、意思決定をしていきましょう、という、2日目のセッションのマインドセットにふさわしい内容でした。

Session「CG and the Battle for B2B and B2C Relationships」

説明

小売チャネルのパートナーや最終消費者との関係を問わず、消費財(CG)の成長の鍵を握るのは関係性です。セールスフォースの最新の CG レポートから得られた洞察を使用して、CG 業界のリーダーたちが、この新しい常識の中で競争力を維持し、関連性を維持するために何に投資しているのか、そして最大の課題は何なのか、データに基づいた見解を得ることができます。

感想

消費財(CG:consumer goods)の販売に関して、Salesforceがどのように寄与しているかが語られました。BtoCの顧客の期待は、「より早く」「(プロセスが)1つに繋がっている」「パーソナライズ」の3つと言われてますが、BtoBの購買でもユーザーの期待が似てきているんですね。
Salesforceを活用することで、「サプライチェーンの自動化」や「チャットボットを介したAIによる24時間体制のカスタマーサポート」といった、効率化を実現できます。
また、Salesforceユーザーであるスキンケア商品を扱うRiversol社のMcDonald氏が、Salesforce以外のツールでは顧客情報をバラバラに管理して大変だったこと。
まさに「Single Source of Truth」を提唱するSalesforceの強みが表現されていたと言えるでしょう。製造・販売を行なう企業の方にとって、おすすめのセッションでした。

Session「The Rise of B2B Commerce」

説明

B2Bデジタル注文への投資が急増しています。営業チームの変革が進んでいます。あなたのビジネスはどのように比較していますか?Salesforceの2020年版「State of Commerce」レポートからトレンドを探り、B2Bデジタルコマースの進化、ハイブリッド販売モデル、最も評価される成果についての実用的な洞察に焦点を当てます。Salesforce B2B コマースを活用してビジネスを近代化し、オールデジタルの世界の現実に適応する方法をご紹介します。

感想

コロナ禍で注目を集める、BtoBビジネスのオンライン化をテーマに語られた本セッション。salesforce.comの調査によると、BtoB企業の80%がオンライン取引への移行を行っているとのこと。
日本ではEDIや電話、今でもFAXで購買活動している企業も多いですね。コロナ禍を受け、BtoB取引のオンライン化も進んでいるようです。Amazonや楽天のような、一般消費者が利用するECサイトをイメージすると分かりやすいかも知れません。
もちろん、BtoB企業に特化した機能が盛り沢山。日常的な購買(1ヵ月ごとや四半期ごとなど)、契約価格、特定お客様専用のカタログなど、オンライン購入をシンプルにし、業務の自動化ができます。
購買活動のオンライン化を進めるうえで、B2B Commerceは強力な味方になると言えそうです。

Session「Get to Know Salesforce + Google with Conagra Brands」

説明

Salesforce Marketing Cloud と Google Analytics 360 を連携させて最大限に活用する方法についての実際のヒントを学び、顧客から寄せられた難しい質問への回答をご覧ください。Conagra Brandsがこの統合を利用して、よりパーソナライズされた顧客体験を構築する方法をご覧ください。

感想

2017年にGoogleとの提携を発表したsalesforce.com。
本セッションでは、Marketing CloudとGoogleアナリティクス360との連携について語られました。セッションタイトルのConagra Brandsは、コーンアグラ・ブランズという食料品を作っている会社です。
Googleアナリティクスは無料のアクセス解析のツールとして最も実績があるツールですが、Googleアナリティクス360はその有料版で、CRMデータと連携することができます。ユーザーがWebフォーム上から申込みをすると、Salesforceにリードが作成され、そこにGoogleアナリティクスのユニークIDが連携されます。ユニークIDは最終的に商談まで連携されていきますので、最終的にどの商品を購入したかがわかるようになります。
つまり、GA側で持っている見込み顧客の属性(年齢、性別、アフィニティカテゴリ、購買意向の強いセグメントなど)と受注率との関連性などが、よりSalesforce側で分析できるようになることです。これにより、Web側で狙うターゲットをより正確に理解し、GDNなどでパーソナライズした広告配信や、メール配信施策につなげることができますね。Conagra Brandsのデモが紹介されていました。

Session「Create a Single Customer View with MuleSoft and Service Cloud」

説明

今日のサービス業務はコールセンターを超えて拡大しており、顧客はよりパーソナライズされたエンゲージメントを期待しています。MuleSoftとService Cloudを使って、ビジネス全体のデータをアンロックし、サービス担当者がより深い顧客理解を得て、単一の顧客ビューで価値を高める方法をご紹介します。

感想

オンプレ・クラウドを問わずあらゆるデータを統合できるMuleSoft。本セッションでは、MuleSoftとService Cloudの活用法について語られました。
通常、サポートのエージェントは複数の顧客情報の画面を開いて、問い合わせ対応を行います。いろいろな画面を見たり遷移が増えるため、手間がかかるでしょう。
MuleSoftを利用すれば、Service Cloudに顧客情報を集約して表示できるため、問い合わせ対応がしやすくなります。
連携の例として、MuleSoftはプロジェクトの課題管理ツール「ZIRA」やチケット管理の「ServiceNow」とのユースケースを紹介していました。チケット管理を効率化がエンジニアの業務効率向上に繋がり、開発プロジェクトのコストを35万ドルも抑えられるんですよ(!)とのこと。
Salesforceの連携ができるため、問い合わせ対応の効率化をさらに進めることができるでしょう。地味に驚いたのはAnypoint Platformが、30日間トライアルを提供していることでした。数百のコネクタとテンプレートがありますと言ってましたが、全部使えるのならすごいですね。

おわりに

1日目に続き、2日目も盛りだくさんの内容でした。
3日目以降も随時更新していきますので、楽しみにお待ちください!

動画リンク(視聴のためにサインアップが必要)

Dreamforce to You 2020 レポート

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