2020.12.21

Dreamforce to you 2020 Day4 “Skill Up with Trailhead”セッションレポート

はじめに

salesforce.comの最大の年次イベント「Dreamforce to you」が開催されています。今年は
Dreamforce to you(#DreamTX)という名称で、600以上のセッションを放送。
最終日のテーマは「Skill Up with Trailhead」。今日はテクニカルよりの内容ですね。英語も技術もおぼつかない中、今回も一部視聴したセッションの情報をお届けします!

Welcome Session「DreamTX Welcome Day 4: Skill Up with Trailhead」

説明

ぜひご参加ください。Salesforceプラットフォームの最新のイノベーションについて学び、デジタル化を高速化し、自信を持って拡張し、すべての人に力を与えます。

感想

最初のセッションはSalesforceの最新情報について語られました。
まずは、本年12月に発表された「Salesforce Hyperforce」についての説明。「創業してからの20年間で最も大きな技術的変化」とのこと。米国のサイト上の表現だと「これまで以上に強力でスケーラブルな、完全に再考されたアーキテクチャでSalesforceプラットフォームにアクセスします」
Salesforce Hyperforceは、Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloudといった主要なソリューションを主要なパブリッククラウドで稼働できるサービスです。既にインドとドイツなど10以上の地域で稼働中。
Hyperforceを理解するポイント4つです。
・Performance at B2B and B2C scale:B2BおよびB2C規模でのパフォーマンス
・Built-in Trust.:セキュリティが最優先された設計思想
・Local Data Storage:データを保存する場所を選択できる
・Backwards Compatibility.:下位互換性。既存のすべてのSalesforceアプリは、Hyperforceで実行される
個人的には3つ目の「Local Data Storage」がなるほどなあ、と感じました。公共機関や銀行などの業界ではセキュリティ要件が厳しく、"自国以外のサーバーに機密データを保存してはいけない"というニーズが多くあります。日本国内では東京と神戸がデータセンターですが、特定の場所にデータを保存することを選べるようになるそうです。
Hyperforce の詳細はこちらから。
続いてEinstein Automationの説明です。Einstein AutomationはDay3で多く語られていましたね。

こちらの記事もどうぞ)

ここからデモパートですが、大手金融機関の合併時のユースケースを元にデモの紹介が始まりました。顧客システムの統合をノーコードツールを使ってやっていくというストーリーです。
1つ目のデモはMulesoft Composerを使って、取引先のデータを保存すると、別のSalesforce組織へ同じレコードが作成されるという連携処理を、マウス操作だけで構築していました。
※before-Afterが同じ取引先のオブジェクトなので、何が起きているか最初分からなかった!

取引先のビューで舞い散る紙吹雪

2つ目のデモは「Einstein OCR」「Einstein Form Reader」を使ったデモンストレーション。住宅ローンの申請画面?ですかね。Webサイトからウィザード形式でデータを入力していき、物件の証跡書類の画像をアップロードすると、ローンオブジェクトの関連オブジェクトとして、自動的にSalesforceにデータが取り込まれました。まだ日本語対応はしてないと思いますが、Einstein Translation(自動翻訳)もあるから期待できるかな!

書類画像と、OCRで取り込まれたデータ

Einstein Form Readerの対応付け画面

フロービルダーのオートレイアウト

フロースクリーンはマルチカラムに対応

新しい技術要素のまとめ

他にも、おなじみのSSOTやTrailheadの説明もあり、Salesforceの重要な内容が凝縮されたセッションでした。

Session「Manage Releases Fast with DevOps」

説明

変更とリリースの管理プロセス全体を、1つの中央アプリケーションであるDevOpsから簡単に管理できるようになりました。自動変更追跡からバージョン管理とのシームレスな統合まで、Salesforceプラットフォームで構築するすべての人が最新のDevOpsをシンプルでアクセスしやすいものにしました。

感想

本セッションでは、DevOps Centerを活用したリリース管理について語られました。プレゼンターさんが「DevOps Centerがあなたの人生を変える場所です!」と断言されてましたが、いいですねこの言い回し。

Salesforceのリリース管理において、以下のような課題を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
・変更セットを使っているが設定、処理に手間がかかる
・バージョン管理や追加・修正箇所の把握を簡単に行い、反映漏れをなくしたい
・Salesforce DXやGitHubを使うほど開発・運用チームがこなれていない など
このセッションでは、DevOps Centerを利用してスムーズにリリース管理を行うデモンストレーションが行われました。GitHubへのブランチ連携などもあり、リリースまでの一連のサイクルがプレゼンされました。
いろいろ調べてみると、GAは2021年半ばの期間に予定されており、今後数か月以内に開発プレビューが検討されます。価格とパッケージの情報は提供されていませんが、Salesforceは無料版と有料版の両方を提供する予定です。リリース管理にお悩みのエンジニアの方々に、ぜひ見ていただきたいセッションです。

Session「Automate and Integrate with Flows」

説明

Einstein Automateを使用すると、自動化と統合の世界があなたのカキになります。 Salesforce Flowを使用して、MuleSoftで自分で作成したAPIなど、サードパーティのシステムと統合するピクセルパーフェクトなアプリを作成する方法を学びましょう。統合するためのさまざまなオプションについて説明します。呼び出し可能なアクションとして公開されたカスタムApexから、OpenAPI仕様から自動生成された外部サービスまで。そしてもちろん、未来がどうなるかを垣間見ることができます。

感想

ノーコードでさまざまな業務を自動化できる「フロー」。
本セッションでは、フローを活用したデモンストレーションがメインでした。
Pulserという架空の電気自動車メーカーのSalesforce画面を使ったデモンストレーション。
Salesforceの画面内で車種や色を選べたり、自動的にリード生成ができるようになっていました。また、CSSで画面デザインを調整したり、バッテリー診断という新たなタブを追加するといった活用例も紹介。

Session「Navigate Your Technical Architect Journey」

説明

テクニカルアーキテクトの資格情報への道を進む方法を学ぶために私たちに参加してください。仮想的に作業しながら成功を収めるために利用できる主要なマイルストーンと新しいリソースおよび製品を確認します。

感想

テクニカルアーキテクトをはじめとするSalesforceの資格に関するセッションでした。

最難関資格であるテクニカルアーキテクト。
セッションでは、テクニカルアーキテクトだけでなく、アプリケーションアーキテクト、システムアーキテクトといった関連する資格を取得するために必要な能力について説明がありました。他には、8,000人のアーキテクチャーがいるTrailblazerコミュニティ、Hands-onチャレンジができるTrailmixの紹介も。
salesforce.comが資格取得のためにさまざまな支援をしていることを、改めて感じられるセッションでした。
余談ですが、テラスカイには現在6名の保有者がいて、国内で1番多い企業なんです。
こちらのブログ記事で、その試験の内容と独特の雰囲気、あと必要な準備が感じられると思いますのでぜひ!

おわりに

以上でこの連載はおしまいです。4本続けて読んでいただいた方、どうもありがとうございました。
全体通した印象は、1日目から4日目に近づくにつれ、ビジネス寄り~技術寄りに変遷していった印象です。個人的には、3日目のセッションがビジネスと新技術のバランスが取れてて、驚くデモが多かったですね。
アーカイブ配信もあるみたいなので、見れなかったセッションもチェックしてみたいと思います。ではまた!

動画リンク(視聴のためにサインアップが必要)

Dreamforce to You 2020 レポート

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