SkyVisualEditor(SVE)で画面開発をする時の便利技をご紹介していきたいと思います。
今回は、
- オブジェクトの「標準ボタン」を開発した画面で上書きする設定をしていて
- その開発画面に表示していない項目の値を確認したい
というようなケースで、画面に表示しない項目の値を確認しやすくする便利技を3つご紹介いたします。
- 1つめ:ビューやレポートを用意する。
- 2つめ:システム管理者にだけ表示し、一般ユーザには非表示にする。
- 3つめ:標準ページ画面を表示するリンクを配置する。
概要
ボタンの上書き機能で、各オブジェクトの詳細画面はSVEで開発した画面に置き換えができます。
この機能で、開発した画面に自動で遷移できるのですが、もちろん画面に配置していない項目は見えないです。表示していない項目値を確認したいときに、SVEで項目を都度操作するのも手間ですので、開発中だけでも、この後ご紹介する設定をしてみてください。
ちなみに、非表示の項目を確認したい時はこんな時かと思います。
ワークフロールール、項目自動更新やプロセスビルダーなど、Salesforceではカスタマイズでレコードの更新が簡単にできるようになっています。変更も容易ですし、数式項目も使えるとなると、更新結果を確認したいシーンが開発中はよくあります。ボタンの上書き機能を使うと、開発画面に遷移するので標準レイアウトの画面が見えないです。上書き設定をちょこちょこ直すのも億劫。どこで非表示の項目値を確認しようか?となります。
1つめ:ビューやレポートを用意する。
指定した条件、項目の保存ができますし、自分用、管理者用の制御もできるので作成しておくと便利です。
2つめ:システム管理者だけ表示する条件を指定する。
SVEでは、画面の一部分に対し表示条件を設定することが簡単にできます。これにより、システム管理者だけが閲覧できるような設定をして、一般ユーザに影響がなく、表示しなくてよい項目の確認ができます。
・条件指定の方法(サンプル画面:見積ヘッダ、見積明細の詳細画面)
この画面をデプロイし、システム管理者と、それ以外の一般ユーザで表示すると、下図のようになります。
これで、一般ユーザに確認いただくときでも画面から削除する必要もなくなります。
その他のコンポーネントでも可能です。例えば、タブ機能を使っていれば、あるタブをシステム管理者用に設定しておくことができます。
3つめ:標準ページ画面を表示するリンクを配置する。
標準のページレイアウト画面は、ボタンの上書きがされていても表示することができます。また、ページレイアウトはプロファイルごとに設定ができるので、これを利用することもできます。
デプロイをして動作を確認します。「このレコードの標準レイアウトを表示する」リンクをクリックすると、標準ページレイアウト画面に遷移します。標準ページレイアウトなので、表示する項目を簡単に追加/削除できます。
画面数や扱うオブジェクト数が多いと、1つ1つの設定にも手がかかるので、そのときはサイドバーに設定してしまう方法もよいかと思います。
サイドバーに表示するボタンを用意します。
上図は、テンプレート:ダッシュボードを選択しています。ボタンを配置し、以下のJavascriptコードをOnClick内に貼り付けます。
var prmId = '{!$CurrentPage.parameters.id}'; top.location.href='/' + prmId + '?nooverride=1';
画面をデプロイし、Salesforceでサイドバーに表示するカスタマイズをします。[ホーム]から設定が可能です。
設定後、先ほどの見積画面を表示してみます。
「標準ページ表示」ボタンをクリックすると、先ほどのリンクと同じようにオブジェクト標準の詳細画面に遷移します。
サイドバーに表示することで、画面本体にリンクを配置しなくても大丈夫になります。
以上、いかがでしたでしょうか。今後、もっと便利な技をご紹介していきたいと思います。
なお、運用環境にデプロイするときに、不要であれば削除することを忘れないよう気をつけください。