2022.08.30

Excelの顧客データをmitoco(Salesforce)にインポートする時の5つのポイント

新しいサービスを導入する時に、データ移行をどうするか悩んだことはありませんか。

mitocoは「顧客管理」ができるグループウェアです。なので、これまでExcelで管理していた顧客データもmitocoで管理できます。今回はExcelで管理されている顧客データをmitocoにインポートする時の5つのポイントを紹介します。
「Salesforce」との関係について

この記事では「Salesforce」という単語が出てきますので「Salesforce」と「mitoco」の関係についてかんたんに説明しますね。

mitocoはSalesforce上で動作するアプリです。
mitocoへ顧客データをインポートする際、実際にはベースとなるSalesforceプラットフォームへデータを流し込むことになりますので、ここからはSalesforceへデータをインポートする方法をご説明します。
この記事で紹介しているSalesforceの機能は、mitocoを契約すると利用できる機能です。
実際にはSalesforceのライセンスがなくても利用できますので、ご安心してお読みください。

これから紹介するポイントは以下の通りです。

1. 顧客データのインポートツールを理解する
2. Salesforceの顧客データの基本を理解する
3. 顧客データをSalesforceの項目に合わせる
4. 標準項目にない項目はカスタム項目を作る
5. 【ハンズオン】データインポートウィザードを利用してSalesforceにインポートする

1.顧客データのインポートツールを理解する

初めに、顧客データをSalesforceにインポートするためのツールついて理解しましょう。

顧客データを他のシステムからSalesforceに移行する方法はいくつかありますが、Excelから出力した「CSVファイル」を経由してインポートするのがかんたんです。SalesforceではこのCSVファイル経由で顧客データをインポートする方法として

- データローダー
- データインポートウィザード

の2種類が用意されています。

この2つの使い分けについては、
顧客データ数が5万件を超える場合には、「データローダー」
それ以下の場合は「データインポートウィザード」
を使うのがオススメ!

データローダーとデータインポートウィザードについて詳しくはこちら


この記事では、「データインポートウィザード」を利用して顧客データをインポートする方法について解説します。

2. Salesforceの顧客データの基本を理解する

次はSalesforceで顧客データはどのように管理されるか学びましょう。

一般的に顧客データは、

-「お客様名」
-「メールアドレス」
-「企業名」
-「企業の住所」
-「お客様の電話番号」

のような情報が含まれます。これまでは「企業情報」と「企業に属するお客様情報」を一つのExcelシートで管理していたかもしれませんが、Salesforceでは「企業情報」と「企業に属するお客様の情報(名刺情報)」は別々に管理します

例えば
-「お客様名」⇒名刺情報
-「お客様のメールアドレス」⇒名刺情報
-「企業名」⇒企業情報
-「企業の住所」⇒企業情報
のようなイメージです。

Salesforceでは企業情報のことを「取引先」、名刺情報のことを「取引先責任者」と言います。


この「取引先」、「取引先責任者」のデータ(Salesforceではオブジェクトと言います)の中には、あらかじめ以下のような項目が登録されています。

- 取引先
取引先名
住所
...

- 取引先責任者
取引先責任者名
メールアドレス

このように、あらかじめ登録されている項目のことを「標準項目」と言います。
どんな標準項目が事前に作成されているかは、以下のリンクを確認すると便利です。

取引先項目
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.account_fields.htm&language=ja&type=5

取引先責任者の項目
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.contacts_fields.htm&language=ja&type=5

独自の項目を作るには?

インポートする顧客データの中にはSalesforceで用意されていない項目もあるかもしれません。

そういった項目があってももちろん!Salesforceで管理できます。Salesforceでは「取引先」や「取引先責任者」の中に独自の項目を作成できます。この独自の項目のことを「カスタム項目」といいます。

たとえば、取引先に属する「カスタム項目」を作りたい場合には、取引先のオブジェクト編集ページを開いて、カスタム項目を追加します。独自の顧客データの項目を作る場合は「取引先」か「取引先責任者」のどちらかに属するデータなのか選んでカスタム項目を追加します。

3. Excelの顧客データをSalesforceの項目に合わせる

ではSalesforceにインポートする顧客データを準備しましょう。

用意する顧客データですが、現在Excelで管理しているということを想定してお伝えしますね。

今現在、顧客データを管理しているExcelファイルのヘッダー列には、「企業名」、「顧客名」のような列名が記載されていると思います。インポートする顧客データのファイルの「ヘッダー名」とSalesforceの「表示ラベル名」を一致させておくと、Salesforceへのインポートする際に自動で紐付けが行われるようになります。

ラベル名を一致させる

もちろんヘッダー名と表示ラベル名が一致してなくても個別に対応づけはできますが、後で楽をするためにSalesforceに取り込む顧客データがあるExcelのヘッダー名はSalesforceの「取引先」や「取引先責任者」の表示ラベル名と一致させておくことと良いでしょう。
代表的な項目
よくあるExcelのヘッダー名 対応するSalesforceの表示ラベル 対応するSalesforceのオブジェクト
企業名 取引先名 取引先
お客様名 取引先責任者 氏名 取引先責任者
企業の電話 取引先 電話 取引先
お客様の電話 携帯電話 取引先責任者
拠点 取引先 部門* 取引先
詳しい項目の対応表についてはこちらをご覧ください。

*取引先: [取引先 部門]に関してはこちらを参照してください。

4. Salesforceにない項目はカスタム項目を作る

Excelファイルの「ヘッダー名」をSalesforceの表示ラベル名に合わせていると、Salesforceに足りない項目があるかもしれません。そんな時は、先ほど紹介したカスタム項目を作成します

インポート時によく利用されるカスタム項目の型
- テキスト型
- 数値型
- 選択リスト型
- メール型
- 電話型

以下の動画では、取引先に「取引先管理番号」というカスタム項目を作成しています。カスタム項目を作成する際にはご参考にしてください。

【デモ動画】カスタム項目の作成方法

カスタム項目を作る際は、「表示ラベル名」と「項目名」の違いに注意してください。

- 表示ラベル名
画面に表示されるラベル名のことです。CSVのヘッダー名は「表示ラベル名」と合わせます。

- 項目名
Salesforceの内部で利用するための名前です。英語で記述する必要があります。

5.【ハンズオン】 データインポートウィザードを利用してSalesforceにインポートする

準備したCSVファイルのデータをデータインポートウィザードを使用して、Salesforceの「取引先・取引先担当者」に顧客データをインポートしましょう。

* 設定中に、目的のボタンや項目が表示されない場合は画面サイズを広げたり、ズーム倍率を調整してくださいね

1.インポート用のCSVを作る

前の手順で整備したExcelを利用します。
「ファイルの書き出し」を選択し、CSVフォーマットを選んでください。

2.データインポートウィザードを起動する

Salesforceにログインして以下の手順で「データインポートウィザード」を起動します。

1. 画面右上の「ギアマーク」をクリックし「編集」をクリックします
2. クイック検索に「データインポートウィザード」と入力します
3. 「データインポートウィザード」をクリックします
4. 表示された画面で、「ウィザードを起動する」をクリックします

データインポートウィザードの起動

3.オブジェクトと処理方法の選択

インポートを行うオブジェクトとレコードの処理方法を選択します。

1. 「取引先と取引先責任者」をクリックします
2. 「新規レコードを追加」をクリックします

オブジェクトと処理方法を選択

4. レコードの一致条件

「新規レコードを追加」を選んだら、どのように重複データをチェックするか選びます。

新規レコードを追加

1. 取引先責任者のデータの重複データの処理方法を選択し、以下の3つの方法から重複チェック方法を選びます。

- なし:全てのデータがインポート対象となります。
- 名前:名前(姓+名)の値で重複チェックを行います。
- メール:メールアドレスの値で重複チェックを行います。

2. 取引先のデータの重複データの処理方法を選択し、以下の2つから重複チェック方法を選びます。

- なし:全てのデータがインポート対象となります。
- 名前と場所:「取引先名」と「取引先 部門」の2項目を組み合わせた値で重複チェックを行います。
取引先責任者インポート時の注意
  「名前」や「メール」を選択した場合、インポートするCSVファイルを選択したヘッダー名の列に同一の値がある場合、一番上の行のデータのみインポート対象となります。Salesforceに既に別の取引先に同じ値の取引先責任者のデータが登録されている場合、「名前」を選択すると新規に登録され、「メール」を選択すると、重複レコードは登録されません。

* 重複データのあるExcelファイルをインポートする場合には、レコードの処理方法で「新規レコードを追加及び既存のレコードを更新」を選択し、こちらの取引先責任者と取引先のデータの一致方法を参考にインポートしてください。

5. データの場所を選ぶ

用意しておいたCSVファイルをSalesforceにインポートします。

1. 該当のCSVファイルを「アップロードするCSVファイルをここにドラッグ」と書かれた場所にドラッグ&ドロップします
2. 「日本語 Windows」を選択します
3. 「カンマ」を選択します
4. 「次へ」をクリックします

アップロードするファイルをドラッグ&ドロップ

6. 項目の対応付けとインポート

項目の対応付け

CSVファイルのヘッダー名とSalesforceの表示ラベル名が同じ場合、自動で項目の関連付けが行われますが、CSVファイルのヘッダー名と同じ値がSalesforceの表示ラベル名にない場合、対応付けられたSalesforceオブジェクトの列に「対応付けなし」と表示されます。「対応付けなし」と表示されたヘッダー名の列のデータをSalesforceに登録するために、以下の操作を実施します。

1. 「対応付け」をクリックします
2. CSVファイルのデータを登録したい該当の表示ラベル名をクリックします
3. 「対応付け」をクリックします
4. 「次へ」をクリックします
5. 「インポートを開始」をクリックします
6. 「OK」をクリックします

処理が終わると、「一括データ読み込みジョブ詳細」画面が表示され、インポート結果が表示されます。
もし失敗する場合には、Excelファイルのヘッダー名に対応するSalesforceの表示ラベル名や、Excelファイル内のデータに間違ったデータが登録されていないか確認してください。

インポート結果画面

データのインポートをやり直したい場合

データのインポートをやり直したい場合は、一括削除を行います。
一括削除についてはこちらをご覧ください。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は、「Excelの顧客データをmitoco(Salesforce)にインポートする時の5つのポイント」を紹介しました。いくつか注意点はあるものの、比較的かんたんに顧客データをmitocoに移行できることが理解できたと思います。

もし、「インポート方法についてもっと詳しく知りたい」という場合には、mitocoの活用相談会のご利用もご検討ください。
47 件
     
  • banner
  • banner

関連する記事