はじめに
申請や承認業務を効率化できる便利なmitocoWF(ワークフロー)。
承認や回覧の際にメール通知ができたらいいな、と思ったことはありませんか?
今回はmitocoWFの内部オブジェクトにも触れながら、mitocoWF画面で「申請」を押した時、承認者にメール通知するフローを作成する方法をご紹介します!
承認や回覧の際にメール通知ができたらいいな、と思ったことはありませんか?
今回はmitocoWFの内部オブジェクトにも触れながら、mitocoWF画面で「申請」を押した時、承認者にメール通知するフローを作成する方法をご紹介します!
承認通知フロー作成
早速、承認通知フローの作成を行っていきましょう。以下の3ステップで通知フローを構築していきます。
Step1:メールテンプレート作成
Step2:メールアラート作成
Step3:フロー作成
Step1:メールテンプレート作成
Step2:メールアラート作成
Step3:フロー作成
1.メールテンプレート作成
まず、Classicメールテンプレートを作成します。
設定のクイック検索で「Classicメールテンプレート」と検索し、「新規テンプレート」ボタンから作成していきます。メールテンプレートの種別は「テキスト」を選択し、以下の値を入力します。
フォルダー:任意
有効:TRUE
メールテンプレート名:任意(後ほど利用します)
テンプレートの一意の名前:任意
文字コード:日本語(JIS)
説明:任意
件名:任意
メール内容:任意
設定のクイック検索で「Classicメールテンプレート」と検索し、「新規テンプレート」ボタンから作成していきます。メールテンプレートの種別は「テキスト」を選択し、以下の値を入力します。
フォルダー:任意
有効:TRUE
メールテンプレート名:任意(後ほど利用します)
テンプレートの一意の名前:任意
文字コード:日本語(JIS)
説明:任意
件名:任意
メール内容:任意
上の画像はmitocoWFの承認に関連するオブジェクト構成図の一部を抜粋したものです。
申請を開始するとProcess Instanceレコードが作成され、申請に関する情報が保存されます。承認・差し戻しなどのアクション時にはActor Instanceレコード、回覧設定時にはCirculator Instanceに各情報が保存されていきます。
Actor Instanceの「Actor」項目を利用したカスタム項目で承認者の名前を表示したり、Actor InstanceやProcess Instanceの「Comment」項目を利用したカスタム項目でコメントを表示したりすると、メールを受け取った承認者ユーザーが申請内容を把握しやすくなります。また、「Target record ID」項目で申請元レコードへのリンクを表示するカスタム項目を作成すれば、承認画面に遷移しやすくなるためおすすめです。
申請を開始するとProcess Instanceレコードが作成され、申請に関する情報が保存されます。承認・差し戻しなどのアクション時にはActor Instanceレコード、回覧設定時にはCirculator Instanceに各情報が保存されていきます。
Actor Instanceの「Actor」項目を利用したカスタム項目で承認者の名前を表示したり、Actor InstanceやProcess Instanceの「Comment」項目を利用したカスタム項目でコメントを表示したりすると、メールを受け取った承認者ユーザーが申請内容を把握しやすくなります。また、「Target record ID」項目で申請元レコードへのリンクを表示するカスタム項目を作成すれば、承認画面に遷移しやすくなるためおすすめです。
2.メールアラート作成
次に、フローで利用するメールアラートを作成します。
設定から「メールアラート」と検索し、「新規メールアラート」ボタンを押下して、以下の値を入力していきます。
説明:任意
一意の名前:任意
オブジェクト:Actor Instance
メールテンプレート:1で作成したメールテンプレート
メール受信者:関連ユーザー:Actor
追加のメール:なし
差出人メールアドレス:現在のユーザーのメールアドレス
このアドレスを、このオブジェクトのメールアラートに対するデフォルトの差出人メールアドレスにします。:FALSE
設定から「メールアラート」と検索し、「新規メールアラート」ボタンを押下して、以下の値を入力していきます。
説明:任意
一意の名前:任意
オブジェクト:Actor Instance
メールテンプレート:1で作成したメールテンプレート
メール受信者:関連ユーザー:Actor
追加のメール:なし
差出人メールアドレス:現在のユーザーのメールアドレス
このアドレスを、このオブジェクトのメールアラートに対するデフォルトの差出人メールアドレスにします。:FALSE
また、後ほど説明する申請の回覧時や完了時、否認時のメール通知に使用するメールアラートを作成する場合は、それぞれ以下の値を置き換えて作成してください。
★申請回覧時のメールアラート
オブジェクト:Circulator Instance
メール受信者:関連ユーザー:Circulator
★申請完了時のメールアラート
オブジェクト:Process Instance
メール受信者:関連ユーザー:Submitter
★申請否認時のメールアラート
オブジェクト:Process Instance
メール受信者:関連ユーザー:Submitter
★申請回覧時のメールアラート
オブジェクト:Circulator Instance
メール受信者:関連ユーザー:Circulator
★申請完了時のメールアラート
オブジェクト:Process Instance
メール受信者:関連ユーザー:Submitter
★申請否認時のメールアラート
オブジェクト:Process Instance
メール受信者:関連ユーザー:Submitter
3.フロー作成
①フローの起動条件を設定
最後に、メインの承認通知フロー作成です。まず、フローの起動条件を設定していきます。
Flow Builderで「レコードトリガ―フロー」を選択し、以下の条件を入力します。
オブジェクト:Actor Instance
フローをトリガーする条件:レコードが作成された
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する Pending
フローを最適化:アクションと関連レコード
トリガーレコードの元のトランザクションが正常にコミットされた後に外部システムにアクセスするには、非同期に実行パスを含めます:FALSE
最後に、メインの承認通知フロー作成です。まず、フローの起動条件を設定していきます。
Flow Builderで「レコードトリガ―フロー」を選択し、以下の条件を入力します。
オブジェクト:Actor Instance
フローをトリガーする条件:レコードが作成された
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する Pending
フローを最適化:アクションと関連レコード
トリガーレコードの元のトランザクションが正常にコミットされた後に外部システムにアクセスするには、非同期に実行パスを含めます:FALSE
今回は承認依頼時にメール通知を行うように設定していますが、回覧者の情報を保持するCirculator Instanceオブジェクトや、先ほど紹介したProcess Instanceオブジェクトを利用すれば、申請の回覧時や完了時、否認時のメール通知が可能です。メール通知のタイミングを変更したい場合は、それぞれ以下の値を置き換えてください。
★申請の回覧時にメール通知したい場合
オブジェクト:Circulator Instance
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する Unchecked
★申請の完了時にメール通知したい場合
オブジェクト:Process Instance
フローをトリガーする条件:レコードが作成または更新された
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する 承認完了(Approved)
更新されたレコードでフローを実行するタイミング:条件の要件に一致するようにレコードを更新したときのみ
★申請の否認時にメール通知したい場合
オブジェクト:Process Instance
フローをトリガーする条件:レコードが作成または更新された
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する 差戻(Rejected)
更新されたレコードでフローを実行するタイミング:条件の要件に一致するようにレコードを更新したときのみ
★申請の回覧時にメール通知したい場合
オブジェクト:Circulator Instance
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する Unchecked
★申請の完了時にメール通知したい場合
オブジェクト:Process Instance
フローをトリガーする条件:レコードが作成または更新された
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する 承認完了(Approved)
更新されたレコードでフローを実行するタイミング:条件の要件に一致するようにレコードを更新したときのみ
★申請の否認時にメール通知したい場合
オブジェクト:Process Instance
フローをトリガーする条件:レコードが作成または更新された
条件の要件:すべての条件に一致(AND)
項目:TSMNTWF__Status__c 次の文字列と一致する 差戻(Rejected)
更新されたレコードでフローを実行するタイミング:条件の要件に一致するようにレコードを更新したときのみ
②フローの処理を設定
次にメールアラートアクションを作成します。
「メールアラートを送信」要素を利用し、2で作成したメールアラートを選択して以下の値を入力します。
表示ラベル:任意
API参照名:任意
説明:任意
カスタムオブジェクトID:トリガーレコードの「ID」項目
次にメールアラートアクションを作成します。
「メールアラートを送信」要素を利用し、2で作成したメールアラートを選択して以下の値を入力します。
表示ラベル:任意
API参照名:任意
説明:任意
カスタムオブジェクトID:トリガーレコードの「ID」項目
以上の手順で承認通知フローは完成です。実際にmitocoWF上で承認申請を行うと、以下のメールが承認者に届きます。
また、承認プロセスによってメールの文面を変更したい場合や、特定の承認プロセスだけメール通知したい場合は、Versionオブジェクトの「Version Name」を利用して承認プロセスを限定するカスタム項目を作成し、「決定」要素で以下の条件分岐を行った後、先ほどと同様の手順で「メールアラートを送信」要素を設定することで実装可能です。
リソース:「Version Name」項目を利用したカスタム項目
演算子:次の文字列と一致する
値:任意の承認プロセスのバージョン名
リソース:「Version Name」項目を利用したカスタム項目
演算子:次の文字列と一致する
値:任意の承認プロセスのバージョン名
まとめ
今回はmitocoWFの承認依頼をメール通知するフローの作成方法をご紹介しました。mitocoWFをそのまま利用しても便利ですが、Salesforceのフローと組み合わせることで、さらに業務の効率化が期待できます。ぜひ活用してみてください!
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