Lightning フローを活用したフィールドサービス業務の効率化について(2)

みなさん、こんにちは。
テラスカイ 芹澤です。
Field Service Lightning（以下、FSL)をメインで担当しています。

前回の投稿から少し間は空いてしまいましたが、今回は作業員がFSLモバイルアプリで起動するField Service Mobile フローの活用例について紹介します。
※FSLの製品を詳しく知りたい方、以前私が投稿した記事については以下をご覧下さい。

上の図は、FSLを導入した際の一般的なフィールドサービスの業務プロセスです。

現地作業員は、自身へ割り振られた作業予定の確認、携行品の情報管理、現地作業(例：写真撮影)、現地作業報告に至るまでの一連の業務を、FSLモバイルアプリを用いて完結することができます。

今回は、現地作業員がFSLモバイルアプリを使用し各業務を適切に効率よく実行していく方法について解説します。

FSLモバイルアプリから、作業に関する入力を実施する場合は、イナズママークのアクションボタンから、該当するフローやアクションを起動します。

現地への駆け付け時間や現地の作業時間などは、フィールドサービスのKPIに関わる大事な指標となるため、作業員に対してより細かい単位で報告をしてもらうことがあるかと思います。

しかし、モバイルで入力する業務、報告単位が多い場合、状況ごとにどの順番で該当のフローを操作すればよいか迷いが生じる可能性が出てきます。

それらを解決する方法として、Lightningフローでランチャー画面を作成し、業務の動線を一本化します。

以下のサンプルフロー画面は、「準備」「作業中」「報告」の状況で起動する各種フローを、ラジオボタンから選択することで起動させる仕組みです。

さらには、現地作業員の現在の作業ステータスと連動して、ランチャー画面の表示を動的に変更するカスタマイズも可能です。

例えば、現地出発前のステータスの際は、「作業中」「報告」に関連するラジオボタンを表示しません。
そうすることで、現地作業員が間違ってラジオボタンを押下することを防ぐことができ、適切なタイミングで必要な情報を入力するように設定できます。

このようにモバイルから起動するフローの画面を一本化することで、現地作業員に対して業務の順番、報告を遵守させる効果が生まれてくると思います。

続いては、実際のフローを押下した際の画面イメージを紹介します。
現地作業が完了した場面の際は、ランチャー画面を起動し、「作業結果登録フロー」を選択します。

ステップ1としては、持参した携行品、持参品を現地に忘れていないかを確認させる画面を設けています。
業務上必ず意識させたいことは、起動時の最初の画面に表示させるといいでしょう。

ステップ2として、作業で使用した商品の実績を入力する画面を設けています。
使用している場合は、この次の画面で作業で使用した商品実績を入力するように設定しています。
作業完了時のタイミングで使用した商品、部品の在庫入力を促すことにより、商品、部品在庫の正確な管理を実現します。

作業結果登録フローでは、作業の状況に合わせて入力した値を元に画面の表示を変更するウィザード形式でフローを構築しています。

システム操作に不慣れな方や素早く操作を完了させたい現地作業員にとって、流れに沿って迷うことなく実績入力をすることができるので、好まれるのではないかと思います。

フィールドサービス業務を適切に効率よく実行していくための方法として、現地作業員がFSLモバイルアプリで起動するField Service Mobile フロー活用例をご紹介しました。

FSLモバイルアプリの最新機能としては、Summer'20バージョンアップにおいて「モバイルアプリケーションでのアクションおよびフローへの直接リンク」機能がリリースされました。
URLでデータを渡して一部の項目を事前に入力したりする仕組みが可能となるので、さらなる現地作業員の業務の効率化ができるのではないかと思っています。
今後も引き続き、FSLの効果的な活用法を追求していきます。

最後にはなりますが、テラスカイにはField Service Lightningコンサルタントの有資格者が多数在籍しておりますので、
FSL導入を検討されている方は、ぜひ弊社にご相談ください。