2020.01.28

Lightning フローを活用したフィールドサービス業務の効率化について(1)

みなさん、こんにちは!!
テラスカイ 芹澤です。
Field Service Lightning(以下、FSL)をメインで担当しています。

今回のブログテーマは、FSLを導入した際に
フィールドサービス業務を適切に効率よく実行していくための方法として
Lightningフロー、 Einstein Next Best Action機能を活用する例をご紹介します。

※FSLの製品を詳しく知りたい方は、以前投稿した記事をご覧下さい!!!

フィールドサービスの業務プロセスについて

上記図は、FSLを導入した際の一般的なフィールドサービスの業務プロセスを示しています。

各担当者は、PCやモバイル端末にてフィールドサービス業務に関連するデータを作成、閲覧、更新し、
問合せ受付~作業完了に至るまでの各業務を連携しながら進めていきます。

オペレータが実施するフィールドサービス業務に関する問合せの作成、一次解決、作業指示作成に関して、適切に効率よく実行していく方法をご紹介します。

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業務を順番通りに実施させたい場合

オペレータが問合せの作成、作業指示の作成を実施する場面を想定します。

FSLにおいては、問合せに登録する情報は作業指示データの元となります。
作業員が現場へ作業に向かう際に、混乱なく作業を実施してもらうには、
正確な情報を作成して閲覧できるようにする必要があります。

ただ、業務マニュアルで対応手順を周知していたとしても
オペレータの習熟度にばらつきがあったり、問合せが多数重なったりすると
手順をスキップして、問合せ、作業指示の情報に差が出てしまうかもしれません。

それらを解決する方法として
アクション&おすすめコンポーネントをコンソール画面に配置して活用します。

アクション&おすすめコンポーネントは、
・作成したLightnigフロー、クイックアクション等を順番に配置できる
・履歴タブから配置したアクションの履歴(開始、完了等)が確認できる
・おすすめ機能は、適切なタイミングで、必要な業務を実施する方法を推奨表示する
といった点が優れています。

処理が完了すると、ボタン上に完了チェックマークが付き、更新時には
画面からフローボタンが非表示になり、処理が完了したことが直感的に分かります。

オペレータがコンソール画面で実施する業務をフローやクイックアクションの単位で整理し、
アクション&おすすめコンポーネントに順番に配置することで、
抜け漏れなく業務を進め、ディスパッチャ、作業員へ正確に情報を受け渡すことができると思います。

アクション&おすすめコンポーネント配置例(右上)

特定の行動を推奨したい場合

次は、ある期間中は該当製品の問合せが来た際に
優先度が高い作業指示を起こし、作業員を優先的に派遣したい場面を想定します。

そのような時は、おすすめ機能(Einstein Next Best Action)を活用します。​

Einstein Next Best Action は適切なタイミングで、次に行うべき行動をユーザへ示すことができます。
(※おすすめを表示するためには、Strategy Builder にて事前にビジネスルールの実装が必要です。)

以下の例は、簡易ではありますが、Strategy Builderにて
特定のプリンターに関する指定した問合せ情報が来た際は、
プリンター修理の作業指示作成フロー画面の実行を推奨するビジネスルールを実装しています。

Strategy Builder画面

Strategy Builderの検索条件 おすすめを表示させたい問合せ情報を定義

おすすめオブジェクト ルールに合致する場合は作業指示作成フロー起動と定義

ビジネスルールに該当する問合せの場合は、プリンター修理対応フローを推奨するおすすめ表示をしています。承諾ボタンを押下すると、作業指示作成フロー画面(初期値:優先度 高)を起動します。

問合せが完了した場合、ナレッジ化推奨をおすすめとして表示

この様な特定の問合せを受けた場合はオペレータ間で対応履歴等のナレッジを蓄積し、一次解決の向上、顧客対応の向上を目指していく上では大事なことです。
問合せを完了に更新した際は、ナレッジ化推奨をNext Best Actionとして表示をしています。
また、作業員が商品の定期メンテナンスで現地訪問した場面にも活用できると思います。

例えば、作業員が購入商品の点検をした際に、部品交換が必要であると判明したものの
当日該当部品を持ち合わせていないこと、訪問した作業員では対応出来ない作業であったことを踏まえ、
点検当日は、「追加対応必要」とステータスを更新しました。

該当の作業指示レコードを開いた際は、
Next Best Actionとして作業指示内容を反映した追加の作業指示を促すアクションを表示しています。
この表示を通じて、オペレータまたはディスパッチャは作業指示を作成するかどうか判断します。

追加対応必要ステータスの場合、追加作業指示作成をおすすめとして表示

状況によっては、必ず実施する業務ではないですが、
実施する可能性が高い操作、ある一定期間だけ推奨したい操作を事前にビジネスルールとして定義し、
Next Best Actionとして画面上に表示することで、
オペレータやディスパッチャの判断に有する時間の短縮、見落とし防止に貢献出来ると思います。

おわりに

フィールドサービス業務を適切に効率よく実行していくための方法として
Lightningフロー、 Einstein Next Best Action機能を活用する例をご紹介させて頂きました。

Salesforceは年3回バージョンアップがあり、続々と新機能が追加されるため、
今後もユーザの利便性向上が出来る活用法を追求していきたいと思います。

次回は、作業員がFSLモバイルアプリで起動するField Service Mobile フロー活用例について紹介します。

最後にはなりますが、
当社にはField Service Lightningコンサルタントの有資格者が多数在籍しておりますので、
FSL導入を検討されている方は、ぜひ弊社にご相談ください!!!

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