2018.08.03

Field Service Lightningことはじめ その1 ~ 導入成功のカギは「スケジュールポリシー」の設計にあり ~

はじめに

本ブログでは、これまでField Service Lightningの製品概要や利用シーンなどを紹介してきましたが、これからは4回シリーズで、少し具体的な機能について説明していきたいと思います。
その記念すべき第一回目は「スケジュールポリシー」についてです。

ケースに応じて、最適と思われる作業員を推奨する仕組み

Field Service Lightningには「スケジュールルールに基づいた、システムによる現地作業員の最適なディスパッチ」という重要な機能があります。
スケジュールルールは大まかに記載すると、下図のように「スケジュールポリシー」「作業ルール」「サービス内容」の3つのオブジェクトで構成されています。

スケジュールポリシーの下に、複数の作業ルールと複数のサービス内容が組み合わされて紐付いており、下記例では「顧客優先」というスケジュールポリシーに様々な作業ルールとサービス内容が関連付けられていることがわかります。

「作業ルール」とは簡単に言うと「足切り条件」のことです。
このルールに当てはまる現地作業員だけがディスパッチの候補者になります。
下記画面「スキルを照合」はイメージが付きやすいかと思いますが、これは「作業に必要なスキルをその現地作業員が保有しているか?」を照合しています。
エアコンの修理を依頼したのに、プリンターの修理を専門にしている現地作業員が来てしまった、といったミスマッチが発生しないように利用されます。

ご紹介した「スキルを照合」以外にも「除外するリソース」で過去にお客様トラブルを起こした現地担当者を誤ってディスパッチしないようにするであるとか、「有効なリソース」で有効フラグがOFFの現地担当者を割り当てないようにするといったテンプレートが複数用意されています。これらの作業ルールを全てクリアした場合のみディスパッチの候補者となり、「サービス内容」の評価対象となります。

ルールに基づいたスコアリングで、現地作業員をアサインする優先順位をつける

一方の「サービス内容」とは「優先度付け」を行う設定のことです。
作業ルールに合致した、ディスパッチ候補となる複数の現地作業員の中から、サービス内容のルールに基づきスコアリングし、優先順位をつけていきます。
画面の例にある「スキルレベル」は、候補者の保有しているスキルのレベルで優先度を算出するルールになります。
また「リソースの優先順位を付ける」で、「レベルが高い人を優先する」「レベルが低い人を優先する」というコントロールが可能となります。
例えば新人に優先的に案件を充てたいといった場合は、新人の作業レベルを低めに設定し、レベルが低い人を優先するという設定をすることでこれを実現します。

サービス内容についても作業ルールと同様に複数のテンプレートが用意されており、例えば「移動を最小限に抑える」、「残業を最小限に抑える」を組み合わせして、で移動距離が少なく残業の時間帯にかからない現地担当者を優先する(スコアが高くなる)といったルールを定義することが出来るようになっています。

オリジナルルールを追加するなど、業務に合わせたカスタマイズも可能

「作業ルール」「サービス内容」どちらについてもテンプレートのルールだけでは足りない場合は、オリジナルでのルールを追加することも可能となっています。

このように、複数の作業ルールやサービス内容を組み合わせたスケジュールポリシーを使うことで、現地作業員への作業ディスパッチを最適かつ柔軟に行う事が可能です。
Field Service Lightningの導入を成功させるうえでの一つの重要なカギは、この「スケジュールポリシーの設計」にあるといっても過言ではありません。 ご興味のあるかたはぜひテラスカイまでお問い合わせください。
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