2023.05.17

Einstein活動キャプチャでOutlookとカレンダーを連携する

はじめに

こんにちは。
今回はEinstein活動キャプチャによるOutlookとSalesforceのカレンダーの連携について、紹介させていただきます。
Outlookカレンダーで自分の予定やスケジュールを管理することがあるかと思います。また、Salesforceを同時に利用する場合、お客様との予定をSalesforceカレンダーで管理していると思います。この2つのカレンダーが同期できれば、カレンダーの管理が大変便利になります。

なお今回のOutlookの環境はOffice365 E3の試用版を使用しています。こちらの設定方法については、今回は割愛させていただきます。

設定方法

1.権限セットの割り当て

Einstein活動キャプチャを利用したいユーザは、最初に権限セットを割り当てる必要があります。
設定から「権限セット」に進み、「標準Einstein活動キャプチャ」を選択してください。この権限セットを割り当てられたユーザだけが、Einstein活動キャプチャを設定することができます。

Einstein活動キャプチャの権限セット設定画面で、割り当ての管理→割り当てを追加ボタンをクリックすると、ユーザに権限セットをまとめて割り当てることができます。
今回は、権限セットを山田太郎というユーザに割り当てることにします。同ユーザにチェックを付けて、次へ」を選択します。

次に割り当てられたユーザの有効期限オプションを選択します。
今回は有効期限なしを選択し、「割り当て」を選択します。

最後に割り当てが実施されたことを確認し、「完了」を選択します。
これで権限セットの割り当ては完了です。

2.Salesforce組織のEinstein活動キャプチャの設定

ユーザに権限セットを割り当てたら、次にEinstein活動キャプチャの設定を行います。
設定画面には検索ボックスから「Einstein 活動キャプチャ」と入力し、設定を検索しましょう。該当する設定を選択すると、「ようこそEinstein活動キャプチャ」という画面が表示されますので、「開始」をクリックします。

条件が表示されるので、内容を確認し、「私は会社を代表してこれらの条件に同意することが承認されています」という欄にチェックを付けます。
チェックを入れると「Einstein を試す」のボタンが選択可能になるので、選択して次の設定に進みます。

次にどのサービスと連携するかを選択します。
今回はOutlook(Office365)と連携するため、Microsoft Office 365を選択し、「次へ」を選択します。

次に認証方法を選択します。
ユーザレベル・組織レベル・サービスアカウントの3つの認証方法がありますが、今回は個人単位で接続するため、ユーザレベルの認証を選択します。

次に設定に名前を付け、機能についての説明を記載します。
左下の有効にチェックがついていることを確認し、次へ進みます。

次に、「同期する種類を有効化」を設定します。同期可能な種類はメール・行動・取引先責任者の3つがありますが、今回は行動のみを有効にします。同期の方向については、「両方向」「Microsoft Office 365からSalesforce」「SalesforceからMicrosoft Office 365」の3つが選択できます。今回は両方向」に設定しますが、用途に応じて切り替えてください。

次に、高度な設定を行います。
今回は以下の3つを有効化します。
「非公開の行動を同期する」
「削除済み行動を削除する」
「同期された行動をSalesforceレコードに関連付ける」


終了日による絞り込みは、デフォルトの0日のまま設定します。
各設定の詳細についてはSalesforceのヘルプに記載されていますので、設定時に確認したうえで、必要なオプションにチェックを付けてください。

次に設定を適用するユーザを選択します。
手順1で権限セットを割り当てたユーザが「選択可能」ボックスに表示されていると思いますので、「選択済み」ボックスへ移動させ、「次へ」を選択します。

次はアドレスの除外設定です。
特定のメールアドレスに関連付けられた情報を同期させたくない場合に設定します。
今回はデフォルトのままで次を選択します。

最後に活動を共有する方法を設定します。
今回は、「共有しない」を選択して次へ進めます。

完了ボタンを選択したら、設定のステップは以上となります。

3.SalesforceユーザとOutlookユーザの連携の設定

ここからは同期するOutlookのアカウントを設定します。
Einstein活動キャプチャを設定すると、Salesforceの画面上部に以下のメッセージが表示されます。このリンクをクリックすると、同期するOutlookアカウントを登録する画面に遷移します。

リンクを押下すると、下記の画面が表示されるので、「アカウントを接続」を選択し、次の画面へ遷移します。
次の画面で、表示される条件を確認し、「これらの条件を読み、同意します。」​にチェックを入れたら、「次へ」を選択します。

次は接続するサービスを選択します。 今回はOutlookと接続するため、「Office365アカウントを接続」を選択します。

Office365の認証画面が表示されるので、アカウントとパスワードを入力し、認識を実施します。

アカウントの認証が完了すると画面上部に緑色のバナーが表示されます。
そして、接続済みアカウントに先ほど認証したOffice365のアカウントが表示されています。
これで、接続は完了​です。

各カレンダーでの連携の確認

設定が完了したので、次は実際のカレンダー連携の挙動について、確認していきます。
まずはSalesforceからOutlookカレンダーへの予定の連携、次にSalesforceで被招集者を設定した場合のOutlookカレンダーへの連携とその返答の挙動について、確認していきたいと思います。

SalesforceからOutlookへの連携

まずはSalesforceからOutlookカレンダーへの連携を確認してみましょう。
Salesforceのカレンダーで、2023/05/01の14時~15時で会議の予定を登録してみます。

次にOutlookのカレンダー側でSalesforceに登録した予定が連携されているか、確認してみましょう。
Outlookのカレンダーでも会議の予定が連携されていることが確認できると思います。

被招集者の設定した場合の連携と返答について

次は被招集者を設定した場合にSalesforceからOutlookのカレンダーにどのように連携され、被招集者が参加可否を返答する場合にどのように動作するのか、確認したいと思います。

被招集者の設定について

まずは先程と同様に「山田 太郎」さんのSalesforceのカレンダーで、2023/5/5の16時~17時で会議の予定を登録してみます。
今回は被招集者として、「山田 二朗」さんを設定します。

「山田太郎」さんのカレンダーで確認すると、予定が登録されていることが確認できます。
予定の詳細画面では主催者の「山田太郎」さんは参加または未定の状態になっていますが、「山田二朗」さんは無回答の状態です。

次に「山田二朗」さんのカレンダーで確認を確認してみましょう。
Salesforceのカレンダーにはもちろん予定が登録されていますが、ここで注目すべきはOutlookカレンダーでの表示です。
Outlookのカレンダーで予定が表示されており、同時に招集メールも届いていることが確認できます。

では、このOutlookのカレンダーの予定から参加可否を返答してみましょう。
予定の詳細のポップアップから「はい」を選択し、入力欄に「関係者にメールを送信する」にチェック、コメントとして「面談よろしくお願いします。」と記載し、「送信」ボタンを押下します。

次に「山田太郎」さんのカレンダーでの表示を確認してみましょう。
Outlookのカレンダーの予定では、「山田二朗さんが承認しました。」と表示されています。
また、承認メールも届いていて、先程入力したコメントが確認できます。

次に「山田太郎」さんのSalesforceのカレンダーも確認してみます。
「山田二朗」さんが参加可否を返答する前は「無回答」の状態でしたが、現在は「参加または未定」となっていることが確認できました。

このようにSalesforceから被招集者を設定し、予定を登録するとOutlookに予定が連携されるだけでなく、Outlookの招集メールが送信されます。被招集者はその招集メールや予定の詳細から参加可否を返答することも可能で、その結果をまたSalesforceへ連携することもできます。

まとめ

今回はOutlookとSalesforceのカレンダーの接続までの流れと実際の連携の挙動について、紹介させていただきました。
実際の案件などでは組織単位やプロファイル単位で接続になると思われますが、動作確認や接続の検証ということであれば今回のように個人単位での接続でも十分検証できると思われます。
Outlookは様々な企業で使われていると思われますので、Salesforceと連携する機会があれば、その際はEinstein活動キャプチャをご活用ください。
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