2020.07.28

社内IT向け!「mitoco」を定着させるための3ステップ

「mitocoを導入したが、社内の定着が進んでるか気になる」

「mitocoへの移行を検討しているが、移行元のグループウェアが定着してないので不安がある」

あなたが社内のIT担当者なら、mitocoの導入後や別のグループウェアから移行を検討する際、このように悩むことがあるかもしれません。

今回は「mitoco」を社内で定着させるための方法について紹介します。

1. ゴールを設定する

はじめに、定着に向けてゴールを設定しましょう。

ゴール設定時にぜひ意識していただきたいのがSMART*と呼ばれる目標設定基準です。SMARTとは、目標が具体的、現実的、達成可能であるだけでなく、測定可能であり、期限があるものを設定する手法です。

*  SMART(マネジメント) 2020年5月20日 (水)版
 
今回のゴールは半年以内にmitocoを社員全員が利用するようになるという設定にしました。ゴールの実現には、社員がmitocoにログインすることが必要ですね。

そのため、より具体的なゴールとしては「半年間で直近14日以内のmitocoのログイン率を100%にする」とします。

ログイン率の確認方法

では、mitocoのログイン率はどのようにして分析すればよいのでしょうか。

まず、mitocoはSalesforceというクラウドの上で動作している製品です。そのためSalesforceが持つさまざまな機能が標準で利用できます。

そのSalesforceには非常に強力なレポートやダッシュボード機能が備わっており、レポート・ダッシュボードを利用することでログイン率を確認できます。ただ、これらのレポート・ダッシュボードを最初から作るのは大変ですよね。

SalesforceにはAppExchangeと呼ばれるアプリケーションストアがありまして、AppExchangeには、「ログイン率を測定する」ためのアプリがあります。その製品がSalesforce Adoption Dashboardsです。(無料)

mitocoをインストールした組織に対して、Salesforce Adoption Dashboardsをインストールすればかんたんにログイン率を確認できます。

インストール後、ダッシュボードのタブから「1 - User Adoption (Logins)」をクリックすると過去14日間のユーザーのログイン率が確認可能です。

ダッシュボード画面にログイン率が表示される

2. 戦略を検討する

現在のログイン率が把握できたら、次はログイン率を向上させるための戦略を考えましょう。

ログイン率を高めmitocoを定着させるには、ユーザーが自ら掲示板・トーク・カレンダー等によって情報の投稿や共有を行うことが重要でしょう。

しかし、情報の投稿や共有は、単純に増やせばいいというわけではありません。人は自分に関係のない情報ばかりが増えると、だんだん読まなくなります。よって、情報の投稿や共有の数だけを追い求めても、ログイン率はそれほど向上しないと考えられます。

社員のログイン率を高めmitocoを定着させるには、最初は小さな範囲で情報を共有し、業務で活用できることを体感してもらったあと、次第に範囲を広げるという戦略が良いでしょう。

具体的には、自部門内だけでmitocoを気兼ねなく利用できる環境を整えることが定着への一歩になります。

mitocoのアプリには公開範囲を設定する機能が充実しているため、それらを活用すれば部門内の情報共有がかんたんに実現できます。
アプリ名 公開範囲設定機能
掲示板 任意のメンバー設定やSalesforce組織の設定に基づいて投稿先を設定可能 全社グループ、事業本部グループ等
トーク 任意のメンバー設定やSalesforce組織の設定に基づいて非公開ルームの作成が可能 公開ルーム、事業本部ルーム、経理ルーム、雑談用グループ等
カレンダー 任意のカレンダービューやSalesforce組織の設定に基づいてビューの作成が可能 役員ビュー、社内ITチームビュー、会議体ごとのビュー等
アドレス帳 任意のアドレス帳やSalesforce組織の設定に基づいて連絡グループの作成が可能 全社グループ、事業本部グループ等
ワークフロー 任意のアドレス帳やSalesforce組織の設定に基づいて連絡グループの作成が可能 役員グループ、マネージャー、管理部グループ、営業ロール等
ToDo 任意のメンバーやSalesforce組織の設定に基づいて割り当て先の設定が可能 ユーザー、営業ロール、開発チーム等
文書管理 任意のメンバー設定やSalesforce組織の設定に基づいてライブラリの作成が可能 公開ライブラリ、経営会議ライブラリ、経理ライブラリ等

3. 施策の実行

戦略を検討したらmitocoの設定を行いましょう。一般ユーザーでもmitocoの公開範囲の設定はできますが、管理者があらかじめ”部門別”の公開範囲を作成しておくと社員が気軽に利用しやすくなります。

公開範囲を設定する際、管理者が一人ずつユーザーを指定するとそれだけで一日が過ぎてしまいますよね。

mitocoでは、Salesforceの”ロール”や”公開グループ”を利用して、一人ずつユーザーを指定しなくても、グループ単位で公開範囲を設定できる便利な機能がありますので、ロールや公開グループを利用して設定しましょう。

* ロールや公開グループを作成していない場合はこちらを参考に作成してみてください。

ロール階層の作成

共有ルールの定義

3.1 掲示板のカテゴリーを作る

掲示板のカテゴリーと公開範囲は、次のように設定しておくと使い勝手が良いと思います。この表をもとに自社で使いやすいようにカスタマイズしてみてください。
カテゴリー名 公開範囲 用途
全社 全社 全社会議のお知らせなど、社内周知が必要な事項について周知する
〇〇営業所 その営業所に属するロール 支店や営業所向けに周知する
〇〇部門 その部門に属するロール 部門向けに周知する
管理部門からのお知らせ 全社 経費精算交通費や社則についての周知を行う
マーケティング情報 全社 PRなどのマーケティングに関する情報を周知する

mitoco掲示板はカテゴリーごとに色を設定できるので、自分に関係があるものを判断しやすい

一歩進んだ定着ヒント「掲示板とメールを連携させる」

掲示板への投稿はブラウザで通知されますが、メールでも通知できます。ブラウザ通知を見逃した時も、通知に気付くきっかけになりますね。

以下のブログに連携方法が紹介されていますので、ぜひご覧ください。

3.2 カレンダーのビューを作る

カレンダーは「全社」や「営業所」別にビューを作成することも可能です。しかし、把握できない人数の社員の予定が表示されても使いづらくなります。
よって、部門以下の小さな単位でビューを作成することをオススメします。
ビュー名 選択範囲 用途
〇〇部門 部門に属するロール 特定の部門に属する社員の予定を確認する
〇〇担当チーム 経理や総務等のユーザー 経理や総務等の予定を確認する
施設一覧 会議室等の施設 会議室の空き状況を把握する

カレンダーのビューは、ロール単位でも指定できます。部署異動があっても、Salesforceのロールをメンテナンスすればビューに自動的に反映されます

一歩進んだ定着ヒント「カレンダーに祝日を登録する」

もし祝日をまだ登録していないという場合には、下記の記事を参考に祝日登録をしましょう。間違えて祝日に会議を入れてしまうトラブルを防げます。

一歩進んだ定着ヒント「会議室の空き状況を管理できるようにする」

会議室などの社内リソースをmitocoカレンダーで管理すると、社員の予定と共に施設の空き状況も確認でき大変便利です。打ち合わせの際に、施設も予約できるので社員がmitocoカレンダーを使うきっかけが増えます。

3.3 文書管理のライブラリ を作る

社内の文書には「就業規則」「ISMS文書」「契約書の雛形」などがありますよね。社外の人と共有する文書には「営業の販促資料」などがあるでしょうか。mitocoの文書管理はこれらを安全に共有できます。

文書管理を社員に利用してもらう前に、アクセス権の設定が必要です。管理者が”ライブラリ”フォルダーを複数作成して、ユーザーやロールにアクセス権を割り当てましょう。
一般的に下記のような構成にすると使い勝手がよくなります。
ライブラリ名 公開範囲 用途
全社共有 全社員 全社員向けの公開する資料を配置
役員 社長、取締役、役員 社長、取締役、役員のみが閲覧可能な資料を配置
経理、総務 経理や総務等のユーザー 経理や総務等の社員のみが閲覧可能な資料を配置
〇〇営業所 特定の営業所に属するロール 特定の営業所のロールのみが閲覧可能な資料を配置
〇〇部門 特定の部門に属するロール 特定の部門のロールのみが閲覧可能な資料を配置

全社共有フォルダーの下に各部門のフォルダーを作成することで、対象の部門から全社に公開したいファイルが管理しやすくなります。

一歩進んだ定着ヒント「文書管理の書類を自動的に整理」

自動的に共有ファイルをフォルダー分けできれば時間短縮になるだけでなく、社員がファイルを活用しやすくなります。以下の記事では、自動的に書類整理を行う方法を紹介しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介したすべて方法を一度に試すのは大変かもしれません。紹介した中でいくつか試してみて、ひと月程度経過したら再度ログイン率をみてください。きっとログイン率が改善しているはずです。

せっかく導入したmitocoをぜひ社内に定着させ、情報共有の効率化を図りたいですね!
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