2018.08.07

Amazon Connectでクラウド型コンタクトセンターを始めるメリットと今後の展望について

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目次

コンタクトセンターはお客様の声を直接聞くことのできる、いわば営業職のような側面を持ち、顧客満足度向上において重要な役割を持っています。※1
いわゆるコストセンターからプロフィットセンターへの変化を遂げるために、効率の良いコールセンターシステムのあり方について模索されている方も多いことと思います。

コールセンターのシステムというと、オンプレミス型のシステムがほとんどでしたが、昨今クラウド型のコンタクトセンターシステムという新しいサービスが誕生しており、なかでも、世界規模で革新的なクラウドサービスを提供し続けるアマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社が2017年にリリースした「Amazon Connect」は大きな注目を浴びています。
今回は、Amazon Connectの解説とAmazon Connectを使うメリットを中心に本記事を書いていきたいと思います。
※1 コンタクトセンターとは、顧客対応を専門に行う部門です。 従来はコールセンターという名前で呼ばれることが多かったのですが、近年、電話対応だけでなく、複数のチャネルで顧客対応が行われるようになったため、コンタクトセンターという名前が使われるようになりました。

そもそもAmazon Connectとは何か

”Amazon Connect は、あらゆる規模の顧客窓口をセルフサービスで構築して、より良いサービスを低コストで提供できるクラウド型コンタクトセンターサービスです。” 
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社のウェブサイトより
https://aws.amazon.com/jp/connect/

私なりにAmazon Connectが何かを説明すると、
「規模の大小を問わず、簡単な設定でコンタクトセンターサービスを構築できるクラウド型サービス」です。

1.コンタクトセンターに必要な多くの機能が標準装備されている

Amazon Connectには、下記の機能が標準装備されております。

■PBX 
<テレフォニー機能>
いわゆる構内交換器のことです。Amazon Connectでは、Contact Control Panel(CCP)を使用して、電話の受発信ができます。※図1

図1 Contact Control Panel(CCP)画面のサンプル

■自動音声応答(IVR)機能
<対応フロー(コールフロー)の設定>
WEB上のGUIでドラッグアンドドロップ操作により、簡単に対応フローを作成できます。※図2
対応フローはインポートやエクスポートすることもできます。
自動応答メッセージにはAmazon Pollyが使用できます。
Amazon Pollyは、自然な音声で数十種類の言語に対応したテキストを読み上げてくれるサービスです。必要であれば、音声のスピードをコントロールしたり、録音した音声を流したり、といったカスタマイズもできます。

図2 対応フロー作成例

■自動呼分配(ACD)機能
<スキルベースによるルーティング対応>
エージェント(オペレーターのこと)のスキル、空き状況、優先度に基づいて振り分けることができます。
ルーティングにはキュー、プロファイル、という概念があり、キューはシナリオごとに作成、プロファイルには、該当のスキルを持ったエージェントを設定します。
キューは複数のプロファイルに割り当てることが出来るので、複数のスキルを持ったエージェントに適切に振り分けられます。※図3を参照

図3

■録音機能
<音声録音機能>
顧客のみ、エージェントのみ、もしくは、その両方の音声を録音することができます。
通話の録音に関しては、顧客との会話をAmazon S3に保存することができますが、S3に保存する場合は、使用したストレージの容量に対して料金が発生する点に注意してください。

■分析
<着電管理レポート出力機能(CSV/ストリームデータ)>
リアルタイム、ヒストリカルといった種別で、キュー、エージェント、ルーティングプロファイル単位から、平均応答率、平均通話時間、ACW(After Call Works)の時間など、多くの情報を取得することができます。

■CTI
<顧客管理システム(CRM)との連携>
Salesforceとの連携に関しては、無料のアダプターがあるので、これを使用することで画面上にポップアップで情報を呼び出すことができるようになります。
その他のCRM連携に関しては、別契約となりますが、Lambdaを使って連携させることも可能です。※実際の連携には確認が必要です。
これまで、大規模なコンタクトセンターでないと、コストなどの面から導入のハードルが高かった上記の機能も、Amazon Connectにより手軽に始められるようになりました。

また、従来のコンタクトセンターでは、ネットワークからテレフォニー機器、各種ソフトウェアなど、ベンダーがバラバラで管理が複雑になってしまうという悩みがありましたが、Amazon Connectならシンプルな運営が可能となります。

2.コンタクトセンターの立ち上げがわずか数分で実現

Amazon Connectであれば、数クリックでコンタクトセンターのサービスを開始し、電話を受けられる状態になります。
こうした柔軟性から、繁忙期にはシステムを拡張させたり、不要なときには縮小させたり、といったことも簡単に、スピーディにできますので運用の幅が広がります。

3.イニシャルコストの低下と運用コストの最適化

ハードウェア機器を自前で用意する必要がないので、従来に比べて、設備投資費用などのイニシャルコストをぐっと抑えることができます。
PBXは通常、数年単位で機器の更改が必要になってきますが、Amazon Connectではそのようなリソースの劣化、保守を考える必要がありません。
使用料金は従量課金制ですので、繁忙期を見越した余分なリソースに対して料金を支払うといった無駄な管理費用もなくなります。
既存のシステムからAmazon Connectへの移行をされる場合、電話番号が変更になる点に注意してください。
また、2018年7月現在、0120のフリーダイヤルには対応していませんが、今後の動向に期待です。
Amazon Connectは、AWS上で稼働しているので他のAWSサービスと連携させることでさらにシステムを強化していけるでしょう。はじめてAWSサービスを使用されるという方は、AWSサービスとよく連携されることの多い下記のサービスを確認しておくと良いかもしれません。

Lambda・・・サーバレスコード実行外部サービス連携。
S3・・・・ストレージ
Redshift・・・データウェアハウス
CloudWatch・・・AWS クラウドリソースと AWS で実行するアプリケーションのモニタリングサービス
Kinesis・・・ストリーミングデータをリアルタイムで取得、処理、分析
Amazon Connectと連携できるサービスが出てくるのが楽しみなところです。待ち遠しいのは、既に一部リージョンでは使用が開始されているものの、日本ではまだ対応されていないAmazon Lexです。
Amazon Lexは、”Amazon Alexaのテクノロジーに採用されているディープラーニングテクノロジーと同じ技術を利用した高度な対話ボット(チャットボット)”※2 ということで、お客様の状況に合わせた会話を実現してくれるようです。人員不足を補う手段としても、チャットボットは注目されています。


※2 アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社のウェブサイトより
https://aws.amazon.com/jp/connect/
「Amazon Connectに興味はあるけれど、AWSは初めてだから不安」という方に安心してAmazon Connectをご選択していただけるように用意したサービス「ぴたっとコネクト」をご紹介します。 ぴたっとコネクトとは、”クラウド型コンタクトセンターソリューションAmazon Connectを簡単にお試しいただけるPoCサービス”です。※3 契約後、1週間以内にはAWS環境の構築作業が完了しますので、時間をかけずに検証に入っていただけます。 操作方法のレクチャーも受けられますので、不安を払拭して、本番環境の運営に臨めます。 本サービスにはAmazon Connectの英語による初期設定やドルの支払いを代行なども含まれております。

※3 PoCとは・・・Proof Of Concept( 概念実証)の略です。
  
Amazon Connectはアマゾン・ウェブ・サービス株式会社が、自社のコンタクトセンターのシステムに使用しているサービスというだけあって、使い勝手の良いサービスということがおわかりいただけたのでないでしょうか。
今後も新しいサービスを柔軟に組み合わせていけるクラウドサービスであるからこそ、スピーディーに、時代に即したコンタクトセンターを実現し続けていけることは大きな強みでしょう。
Amazon Connectと自社の業務との相性を確かめたい、という方は、是非お気軽に下記窓口までお問い合わせください。
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