2026.07.15

【Experience Cloud】会員サイトを成功させる!会員登録・ログイン率を向上させる次の一手とは?

はじめに

Experience Cloudで会員サイトを立ち上げたものの「思ったより会員が増えない」「ログイン率が伸び悩む」という悩みはありませんか?
原因は機能不足ではなく、ユーザーが直面する「壁」にあります。
toC(一般消費者向け)のユーザーは、toB(業者向け)のユーザーと異なり、サイトにおける些細なストレスや「自分には関係ない」という違和感で簡単に離脱してしまいます。
本記事ではその「壁」を壊して会員をファンへと育てるための「次の一手」を、Salesforceの実装の要所を交えてご紹介します。

課題①:ログインの壁 ~「めんどくさい」をどうなくすか~

会員サイトにおける最初の・最大の課題が「ログイン」です。「ログインがめんどくさい」「パスワードを忘れた」といった理由での離脱は、会員サイト運営において致命傷となります。

これを解決するために最も有効なのが「SSO(シングルサインオン)」です。先日の記事「【Salesforce管理者必見】シングルサインオン(SSO)導入の基本とSAML設定手順」でもご紹介しましたが、内部ユーザーだけでなく外部ユーザーにも有効な手段です。

SSOではさまざまなソーシャルアカウント(Google, Yahoo, X, Facebook等)と連携できますが、今回は特に「LINE」を例に挙げます。
みなさまもご存知のとおり「LINE」は今や欠かせないインフラであり、利用者数は国内で1億人近く、公式アカウント数は130万件以上にものぼります。
LINEの活用例としては、公式アカウントの「リッチメニュー」に会員サイトへのSSO URLを仕込んでおき、一度SSOを完了させて、2回目以降はトーク画面から1タップで(ID・パスワード入力なしで)ログイン状態でサイトにアクセスできるようにするというものです。
公式アカウントと会員サイトを併せて活用でき、LINEというより身近な接点から会員サイトにアクセスできるようになるというメリットは、他のソーシャルアカウントでは実現できない特徴です。

【実装ポイント】
「連携」と聞くと複雑な開発をイメージされるかもしれませんが、OpenID Connectを利用した認証プロバイダーを設定することで、セキュアかつスピーディーにSSOを実装できます。実際の連携処理は、認証プロバイダーに設定する登録ハンドラーだけでなく、LWCをサイト画面に埋め込んで任意のタイミングで実行するような動作も可能なため、まずは画面遷移のイメージから検討しましょう。

課題②:動機づけの壁 ~「関係ない」をどうなくすか~

パスワードの壁をなくしても「会員登録するメリット」や「自分に関係ある情報」がなければユーザーは定着しません。ここでは2つのアプローチで動機づけを行います。

1)会員登録のフック
未ログインのユーザー(ゲスト)に対しては、あえてコンテンツの一部だけを公開し、「続きを見る」「初回限定500円クーポンを獲得する」といった明確なメリットを提示して、登録への動機づけを行います。

2)コンテンツのパーソナライズ表示
ログイン後のトップページが毎回全員同じでは、ユーザーはコンテンツに目を惹かれません。会員情報や利用履歴に応じてコンテンツを出し分けることで、ユーザーごとにより興味が湧くコンテンツを強調します。
(例)
 ・未登録や購買履歴が無いユーザー: トップに「初回限定クーポン」を大きく表示。
 ・優良会員:「VIP限定セール」や「おすすめの新着アイテム」へ案内。

【実装ポイント】
Experience Cloudの標準機能である利用者ターゲティングを活用すれば、ユーザーのプロファイルやレコード条件に基づいて、コンテンツの表示・非表示を制御できます。運用フェーズに入った後も、効果測定をしながら柔軟にUIを改善するサイクルを検討しましょう。

追加の一手:会員育成 ~サイト外からのアプローチとランクの可視化~

ログイン率が安定したら、会員を「ファン」に育てるための仕組みを構築していきます。

1)会員のランク化・ポイントプログラム
現在のポイント残高や「次のシルバーランクまであと〇〇円!」といったゲーム要素を採り入れることで、次回利用へのモチベーションを高めます。

2)MAツールによるパーソナライズ通知
会員サイト内を充実させるだけでなく、会員サイト外にいるユーザーを呼び戻す仕組みも不可欠です。登録された会員情報や会員サイトの利用履歴をもとに、MAツール( Marketing Cloud Engagement / Account Engagement )を使ってメッセージを自動配信します。
先述のようにLINEでのSSOを構築していれば、LINEからのパーソナライズ配信により、リッチメニュー経由での自然なサイト再訪を促すことが可能になります。
また、 Marketing Cloud Engagementを使用する場合は、LINEとの標準コネクターがあるため、LINEのMessaging APIとの接続設定を簡単に完了できることに加え、要件に応じてWebhook連携を実装すれば友だち登録・ブロック・ブロック解除といった情報を取得することも可能です。Account Engagementの場合は、AppExchangeとの連携も併せて検討が必要です。

おわりに

予算や開発リソースを無駄にしないためには、最初からすべてを開発するのではなく、最大の離脱ポイントである「ログイン体験の改善」と「パーソナライズされたコンテンツの出し分け」から小さく始め、効果を見ながら拡張していくことが重要です。

Salesforce導入支援の豊富な実績を持つ当社では、Experience Cloudを用いた会員サイトの構築から、LINE SSO連携の実装、MAツール(Marketing Cloud Engagement / Account Engagement)を活用した追客シナリオ、さらには将来的なデータ分析アーキテクチャの設計まで、ビジネスの成長に伴走するトータルなご支援を行っております。

「自社の会員サイトの課題を特定したい」「どう実装するべきか相談したい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴社に最適な「次の一手」をご提案いたします。

最後までお読みいただきありがとうございました!
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