2018.11.15

データ分析のポイント

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はじめに

みなさん、初めまして。
今回は、データ分析というテーマで、普段考えていることをこの機会に共有したいと思います。
Salesforceではダッシュボードやレポートといった強力な分析機能が備わっています。
これらの機能を使ってSalesforceに蓄積されたデータを分析して、営業活動の可視化や効率化をしていきたいということは誰しもが思うところだと思います。

さて、改めてデータ分析をすることのメリットとは何でしょうか?一般的には以下のようなことだと思います。
・主観や経験に頼りがちな判断を、数字で客観的で定量的な指標で比較・評価できる
・空中戦になりがちな会議において、数字をもとに話すことで、認識齟齬が生まれにくく、コミュニケーションしやすい
・計画や施策が予定通りに進んでいるのかどうかをモニタリングできる
・これまでの傾向からパターンを推測して、将来発生するであろう事象を予測することができる
・大量の情報の中から異常値に気付かせてくれる
一方で、比較対象や分析対象データに誤りがあると、間違った意思決定をしてしまったり、数字だけを過信してしまい数字で表せない情報を見落としてしまうこともあります。

そこで、以下にデータ分析やアプトプット設計を行う上でのポイントを記載します。

ポイント① マクロからミクロへ

営業マネージャーとしては、部下の入力した情報を全て漏れなく確認すべきでしょうか?
Salesforceには、取引先・商談・取引先責任者・行動をはじめとして、多くの種類のデータが存在し、それぞれに多くの項目を持っていますが、それらを適切に篩いにかけて注力すべき点を洗い出すことが重要であり、Salesforceというツールを使っているメリットでもあります。いきなり細かい情報を全て見ようとしては時間がいくらあっても足りませんし、重要な予兆を見逃してしまう可能性もあります。また、部下の数が増えれば増えるほど細かい点に目が届きにくくなります。

まずは、ダッシュボードを入口として、広い視野で全体を俯瞰して見つめてみて、目標と現状のギャップを把握します。そこから目標とギャップがある部分の商談情報や行動履歴を細かく見て必要に応じてテコ入れをすることがマネージャーとしてすべきことだと思います。

一般的には、以下のような流れになります。
①ダッシュボードで全体を確認(目標に対して現状を確認)
②特定のレポート画面に遷移して、詳細を有効化して商談ごとの情報を確認(目標に達していないのであればギャップはどの部分にあるのか)
③特定の商談詳細画面へ遷移して、商談の詳細情報や活動予定・活動履歴を確認(目標を達成するための行動ができているか)

ポイント② 視覚化

分析の一つの特徴として、私はコミュニケーション手段という一面を持っていると思います。
データ分析結果は、意思決定のもとになる情報であり、自分一人が把握できれば良いというものではなく、意思決定の背景や根拠を人に伝える場合にも必要となります。
そのためには、数字のみをただ羅列して並べるだけではなく、グラフ機能で視覚化したり、色分け表示などで注目してほしい部分を強調する必要があるのです。
視覚化は、効果的に他人にメッセージを伝えるために役立つばかりでなく、自分が分析を進めていくうちに新たな切り口、解釈を発見するというように、発想を広げるという点でも効果的です。

ポイント③ 比較項目の設定

データ分析では、ただ単にいくつかの切り口でデータを集計して終わってしまってはいけません。作成したレポートダッシュボードに対して意味を持たせ、何かしらのアクションにつながるためのものにしなくてはならないのです。
そのためには、比較対象となる項目が必要となります。比較対象を置くことで、その集計した数字が良いものなのか悪いものなのかを判断することができて、「なぜそうなったのか?」「何が原因でそうなったのか?」「そこに対して何かしらの手を打つべきなのか?」という問いが生まれるのです。その問いに答えようと考えをめぐらすことでデータの表面的な部分だけではなく背後にある要因や理由が見えてきます。この「比較対象」に何を選ぶか、それが適切かどうかが、分析においては非常に重要になります。

例えば、よくある受注見込みの前年比較ですが、単に前年の受注実績との比較で良し悪しを判断してしまうと、重要な点を見落としてしまう可能性があります。実は昨年に比べて市場自体の成長率が伸びていたり、社内の営業担当者を増員していたにも関わらず、前年比のみを比較対象としてしまうと、本当はもっと受注が見込めるのに前年実績を達成しているので安心してしまうというようなことが起こってしまいます。
データを集計した後に、必ず集計したデータに意味を持たせる比較対象項目を正しく設定することを意識しましょう。

ポイント④ 分析対象データの正確性

データ分析において、分析対象となるデータも非常に重要な意味を持ちます。「母数となるデータの量は十分蓄積されているか?」「データは正確か?」「データの鮮度は?」「漏れやダブりはないか?」といったことを意識しなければ、たとえ上記の①~③のポイントを満たしたアウトプット設計だったとしても見えてくる分析結果は正しく表現されません。

データの正確性を保つためには入力画面の設計も工夫が必要となります。分析の切り口となる情報はできるだけ文字入力ではなく選択式にすることで入力する側の主観が入らないようにしたり、データの表記揺れをなくし、分析しやすくすることができます。また、入力項目はできるだけシンプルにして、項目の意味合いを明確にして、似たような項目や選択肢を作らないようにすることが必要です。特に、複数のグループ会社や事業部でSalesforceを使用しているケースでは、画面項目を作成する権限を持つ担当者が複数存在し、類似項目が乱立してしまいがちなので、項目作成においても適切な権限設定や社内運用ルールが必要となります。

システム面の工夫だけではなく、社内での推進体制も必要となります。特に、クレーム情報や失注情報などは、自社の課題を見つけるための重要な分析対象となるデータであるにもかかわらず、入力する側からするとこれらの情報を入力するとあとで上司から根掘り葉掘り聞かれて面倒だという意識から入力に躊躇してしまうものです。システム面だけではなく組織としてこれらのネガティブ情報を早急に且つ事実をありのまま入力してもらうような社内の体制・空気作りも重要となります。

おわりに

自社のSalesforceに蓄積された顧客情報や商談情報や活動履歴などの顧客接点データは、決して他社には手に入れることのできない自社の大切な資産であり活用次第では非常に大きな価値を生み出してくれます。また、Salesforceには、レポートやダッシュボードという非常に強力な分析ツールが搭載されています。
ただし、これらのデータや分析ツールを使いこなすのは人間です。分析の目的を抑え、分析結果から出てきた数字を解釈して、意思決定し、行動に移すために、データと分析ツールをうまく活用していきましょう。
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