2018.09.27

Dreamforce2018 day2 : Financial Services Cloud Keynote

はじめに

こんちには。テラスカイ山本です。
今年は4年ぶりにDreamforceに参加しています。前回はLightningが発表され、とてもインパクトのある会でしたが、今回はあまりサプライズはなく、それぞれが機能強化されているような印象です。まだ1日あるので最後まで楽しみたいと思います。

私は日常業務では金融のお客様を担当しており、Financial Services Cloud(以下FSC)には関心があったので、Keynoteを聞いてきました。
注意)Service(単数系)ではなくてServices(複数形)です。自分もよく間違いますw

レポート

それでは早速Keynoteのレポートを始めたいと思います。

金融業界の課題

第4次産業革命と共に金融業界にも大きな変化が起きているが、個々の業務は複雑化しており、変革は遅れており、それをFSCが解決するとのこと。

世界中で400以上の金融機関がSalesforceを利用しているとのことで、様々な課題、ソリューションを一緒に検討しているので、その中で共通的なトレンドを生み出していこうと考えてるのだと感じました。

他には世界中の規制に対する対応も進めているとのこと。金融業界は法規制、セキュリティには厳しいのでプラットフォームが保証してくれるのは開発者にとってもありがたいことです。

解決方法

では具体的な解決策は?となりますよね。私もその感覚で聞いていました。新機能についても期待しながら。

まずはデータモデルとリレーション(BtoB、BtoC限らず)とのこと。これは特に新しい内容ではありませんでしたが、FSCでは家族構成や顧客のゴールを共有したり、パートナーを探したりするデータ構造を持っています。
あとはFSCが持つ機能と電子決済等のFintechを加え、新しい顧客体験を生み出すのだと。Unified Journeyとも言ってました。Fintechとの連携についても最近Salesforceファミリーに加わったMuleで実現するといった感じでした。

MuleはFintech以外にも複雑化(スパゲッティ化)したシステム間も簡単に接続できるといった内容で変革のスピードが上がるとのことでした。これは所感ですが、他のセッションも同様に顧客の360度ビューを実現するのは複数のシステムをMuleで繋ぐことだという内容が多く、Fintechのような複雑な機能はSalesforceでは実現せずに、Salesforceは顧客との接点の部分に特化しているという意思を感じました。

新機能

お待たせしました。新機能の紹介です。
機能の細かな説明はなかったので、不明な部分もありますが、この後の顧客事例でもイメージが少し出てました。分かり次第、更新できればと思います。

Winter'19

Winter'19で4機能ありました。

・Financial Services Cloud Surveys(アンケート機能)
 顧客に対するサービス後のアンケートを取れるような感じでした。

・Einstein Bots for Financial Services Cloud(FSC用のEinstein Bots)
 デモで保険請求をBotでやっていました。

・Commercial Banking App(保険用の新機能)

・Action Plans(次の行動に関するデータモデル追加)

Spring'19

Spring'19では3機能追加される予定です。

・Lightning Scheduler(顧客との面談などのスケジュールを調整できる機能)

・Einstein Next Best Action(Einsteinが次のアクションを教えてくれる)
 Winter'19で追加になるAction Planから導くような感じかと。

・Einstein Analytics for Financial Services Cloud(FSC用の分析機能)
 旧版でも少しAnalytics機能はあったのですが、データモデルの増加と共に拡張されると思われます。

顧客事例(StateFarm社)

2社顧客事例がありましたが、機能が分かりやすかった1社を紹介します。

デモの内容はスマートフォンから保険請求をする流れでした。

交通事故を起こした想定で、スマートフォンを使って保険請求を行います。
カメラのマークがあり、写真で事故状況を知らせます。

すると、画像の分析をAIが行って保険額を算出します。
これはすごい!と思いましたが、後々、発表者の方が開発中のものも含まれていると言っていたので、現時点でサービス化されているかまでは不明ですw

これは顧客の画面で、ライフイベントに応じて取るべきアクションが分かるといったデモでした。
画面上部のカードがスコアリングの結果で、右側のEinsteinが次のアクションを提案してくれています。

最後に

Bots、Analytics等の他の機能でも使われているものをFSCにも適用しているといった感じで、固有の機能はあまりない印象でしたが、初期のバージョンからするとFSCにも色々機能が追加されてきたなという感じでした。
特にEinsteinは各業種の機能でチューニングされるものと思われるので、今後特化した機能が更に出てくるのではないかと思います。

日本国内ではまだ事例がほとんどない状態ですが、
Salesforceの提唱するスピード感をもった変革をする為の第一歩としては良いのではないかと思います。

FSCの構築が必要な際は、是非テラスカイまでお声がけをw
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