さて、前回の記事で、 Salesforce 承認プロセスの代表的なお悩み例を挙げ、そのお悩み解決方法として「申請用カスタムオブジェクトの利用」を紹介しました。
「Salesforce 承認プロセスのお悩み」を解決するためのヒント - TerraSkyBase
Salesforce で申請業務を行うための機能「承認プロセス」を利用するにあたっての代表的なお悩みと、それを解決するための手法とは。
今回は、その設定方法を具体的に説明します。
利用イメージ
前回のおさらいです。まずは利用イメージを動画でご覧ください。
via
www.youtube.com
前提条件
申請用カスタムオブジェクトならびに承認プロセスは mitoco ワークフローを利用する前提で、設定方法を説明します。
Salesforce のカスタムオブジェクトと承認プロセスでお試しになる場合の設定方法は、文末の関連リソースに掲載した情報を参照してください。
また、 mitoco ワークフローの初期設定(パッケージインストールなど)の手順も本記事では割愛します。お試しになる場合はトライアルまたは契約時にご提供している手順書を参照し、初期設定が完了した状態で本記事の手順を進めてください。
Salesforce のカスタムオブジェクトと承認プロセスでお試しになる場合の設定方法は、文末の関連リソースに掲載した情報を参照してください。
また、 mitoco ワークフローの初期設定(パッケージインストールなど)の手順も本記事では割愛します。お試しになる場合はトライアルまたは契約時にご提供している手順書を参照し、初期設定が完了した状態で本記事の手順を進めてください。
実装機能
申請を回したいオブジェクトを親にして、申請用カスタムオブジェクトをぶら下げる形の構成を取ります。
以下 6 ステップで機能を実装します。
手順 | 設定 | オブジェクト | 設定により可能になるオペレーション |
---|---|---|---|
1 | 申請用ページレイアウトの作成 | 申請データ | 申請種別に応じた項目の出し分け |
2 | 申請用カスタム項目の追加 | 申請データ | 申請種別に応じた管理項目の設定 |
3 | 申請用レコードタイプの追加とページレイアウトの割り当て | 申請データ | 申請種別に応じたページレイアウトの出し分け |
4 | Lightning アクションの作成とページレイアウトへの配置 | 親オブジェクト | 親オブジェクトに紐付いた申請データの作成 |
5 | 承認・申請ボタンの作成と申請用ページレイアウトへの配置 | 申請データ | 申請データ( Salesforce ページ)からの承認申請実行 |
6 | 承認プロセスの作成と有効化 | - | mitoco ワークフロー承認申請実行 |
設定手順
1. 申請用ページレイアウトの作成
Salesforce の設定 > オブジェクトマネージャ > 申請データ > ページレイアウト
と進み、申請用のページレイアウトを作成します。
項目の配置はあとの手順でやりますので、空の状態で作成するか、既存のページレイアウト( Data Leyout など)をベースに作成してください。
と進み、申請用のページレイアウトを作成します。
項目の配置はあとの手順でやりますので、空の状態で作成するか、既存のページレイアウト( Data Leyout など)をベースに作成してください。
2. 申請用カスタム項目の追加
Salesforce の設定 > オブジェクトマネージャ > 申請データ > 項目とリレーション
と進み、申請に必要な項目を作成します。この際、親オブジェクトとのリレーションを構築するための参照関係項目を必ず作成するようにします。
例)
項目ラベル: 取引先名
項目名: Account__c
データ型: 参照関係(取引先)
作成した項目は、手順 1 で作成したページレイアウトに追加してください。
と進み、申請に必要な項目を作成します。この際、親オブジェクトとのリレーションを構築するための参照関係項目を必ず作成するようにします。
例)
項目ラベル: 取引先名
項目名: Account__c
データ型: 参照関係(取引先)
作成した項目は、手順 1 で作成したページレイアウトに追加してください。
3. 申請用レコードタイプの追加とページレイアウトの割り当て
Salesforce の設定 > オブジェクトマネージャ > 申請データ > レコードタイプ
と進み、申請用レコードタイプを追加します。
追加したレコードタイプには手順 1 で作成したページレイアウトを割り当ててください。
と進み、申請用レコードタイプを追加します。
追加したレコードタイプには手順 1 で作成したページレイアウトを割り当ててください。
4. Lightning アクションの作成とページレイアウトへの配置
Salesforce の設定 > オブジェクトマネージャ > 手順 2 で参照関係項目を作成したオブジェクト(親オブジェクト) > ボタン、リンク、およびアクション
と進み、新規アクションを作成します。
と進み、新規アクションを作成します。
作成するアクションの内容は以下の通りです。
アクション種別: レコードを作成
対象オブジェクト: Data(申請データオブジェクトのことです)
レコードタイプ: 手順 2 で作成したレコードタイプを選択
表示ラベル: 任意のラベル(ボタン表示名になります)
名前: 任意の名前
アクション種別: レコードを作成
対象オブジェクト: Data(申請データオブジェクトのことです)
レコードタイプ: 手順 2 で作成したレコードタイプを選択
表示ラベル: 任意のラベル(ボタン表示名になります)
名前: 任意の名前
アクションを作成したら、レイアウトの編集をします。また、デフォルト値を設定したい場合は「定義済み項目値」を設定します。
Salesforce の設定 > オブジェクトマネージャ > 手順 2 で参照関係項目を作成したオブジェクト(親オブジェクト) > ページレイアウト
と進み、[ Salesforce モバイルおよび Lightning Experience のアクション ] に、作成したアクションを追加します。
と進み、[ Salesforce モバイルおよび Lightning Experience のアクション ] に、作成したアクションを追加します。
5. 承認・申請ボタンの作成と申請用ページレイアウトへの配置
Salesforce の設定 > オブジェクトマネージャ > 申請データ > ボタン、リンク、およびアクション
と進み、[ 新規ボタンまたはリンク ] から新規ボタンを作成します(この手順ではアクションではなくボタンを作成します)。
と進み、[ 新規ボタンまたはリンク ] から新規ボタンを作成します(この手順ではアクションではなくボタンを作成します)。
作成するボタンの内容は以下の通りです。
表示ラベル: 任意のラベル(ボタン表示名になります)
名前: 任意の名前
表示の種類: 詳細ページボタン
動作: 現在のウインドウにサイドバー付きで表示
内容のソース: URL
内容: /apex/TSMNTWF__WF_Instance?id={!TSMNTWF__WF_Data__c.Id}
表示ラベル: 任意のラベル(ボタン表示名になります)
名前: 任意の名前
表示の種類: 詳細ページボタン
動作: 現在のウインドウにサイドバー付きで表示
内容のソース: URL
内容: /apex/TSMNTWF__WF_Instance?id={!TSMNTWF__WF_Data__c.Id}
Salesforce の設定 > オブジェクトマネージャ > 申請データ > ページレイアウト
と進み、[ Salesforce モバイルおよび Lightning Experience のアクション ] に、作成したボタンを追加します。
と進み、[ Salesforce モバイルおよび Lightning Experience のアクション ] に、作成したボタンを追加します。
6. 承認プロセスの作成と有効化
mitoco のアプリケーション設定 > ワークフロー > 承認プロセス管理
と進み、新規承認プロセスを作成します。
作成する内容は以下の通りです。
対象オブジェクト: 申請データ
承認プロセス名: 任意のラベル
と進み、新規承認プロセスを作成します。
作成する内容は以下の通りです。
対象オブジェクト: 申請データ
承認プロセス名: 任意のラベル
作成した承認プロセスに、新規バージョンを作成します。
バージョンの作り方は細かくなりますので、ここでは割愛します。
詳細はヘルプをご参照ください。
詳細はヘルプをご参照ください。
バージョンの作成が完了したら、有効化します。
以上で設定は完了です。
実際に親オブジェクトのアクションから申請データを作成し、承認プロセスを回してみてください。
実際に親オブジェクトのアクションから申請データを作成し、承認プロセスを回してみてください。
関連リソース
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