Pardot APIを利用したいと考えている方に向け、前回の記事ではPardot APIを利用する方法を全般的に紹介しましたが、SalesforceのSpring '21のリリースからPardotへのログイン方法が変更されることになりました。
Spring '21 までに Salesforce SSO が有効になっていない Pardot ユーザはすべて、Salesforce ユーザに接続されるまで Pardot にログインできなくなります。
そこで今回は、Salesforce Spring '21 (2021 年 2 月予定)以降にPardot APIを利用する方法について、解説したいと思います。
これまでとこれからのPardot ログイン
PardotへのログインはこれまではPardotに対してユーザーIDとパスワードを入力していましたが、Spring '21よりPardotへのログインはSalesforce経由でログインする方式に変更になります。
図にすると以下のようなイメージです。
図にすると以下のようなイメージです。
Spring '21までのログイン方法
Spring '21からのログイン方法
このようにPardotを利用しているユーザーはすべてSalesforceアカウントが必要になります。
そこで今回は、
・Spring '21以降でPardot APIを利用するための設定
・Pardot APIの動作を確認する方法
について解説します。
ちなみにこの記事で紹介する設定には
- Pardotの管理者権限
- Salesforceの管理者権限
が必要です。ご自身が管理者ではない方は、このブログが管理者の方への説明にお役に立てれば幸いです。
そこで今回は、
・Spring '21以降でPardot APIを利用するための設定
・Pardot APIの動作を確認する方法
について解説します。
ちなみにこの記事で紹介する設定には
- Pardotの管理者権限
- Salesforceの管理者権限
が必要です。ご自身が管理者ではない方は、このブログが管理者の方への説明にお役に立てれば幸いです。
・Spring '21以降でPardot APIを利用するための設定
1. Salesforce側にPardot APIを利用するためのユーザーを作成する
Pardot APIを利用するユーザーがSalesforce側に作成されていない場合、Salesforce側にユーザーを作成する必要があります。まずはSalesforceに新規ユーザーを作成しましょう。
Salesforceのユーザー作成画面を見ると、ユーザーライセンスに「Identity」があると思います。このライセンスはPardotからSalesforce経由でログインに利用するためのユーザーです。Salesforceの機能を利用しないユーザーの場合はIdentityライセンス*を割り当ててください。
* Pardot APIを利用するユーザーが、Pardot API以外のSalesforceの機能を利用する場合は標準ユーザー等のライセンスを割り当てる必要があるのでご注意ください。
Salesforceのユーザー作成画面を見ると、ユーザーライセンスに「Identity」があると思います。このライセンスはPardotからSalesforce経由でログインに利用するためのユーザーです。Salesforceの機能を利用しないユーザーの場合はIdentityライセンス*を割り当ててください。
* Pardot APIを利用するユーザーが、Pardot API以外のSalesforceの機能を利用する場合は標準ユーザー等のライセンスを割り当てる必要があるのでご注意ください。
2. PardotとSalesforceをリンクする
今度はPardotに管理者でログインし、該当するユーザーを開きます。「ユーザーを編集」をクリックして「CRM ユーザー名」で先ほど作成したSalesforceのユーザー名を指定します。
これでPardotユーザーがSalesforce経由でログインできるようになりました。
これでPardotユーザーがSalesforce経由でログインできるようになりました。
3. SalesforceとPardotをOAuth 接続する
次にSalesforceに戻りSalesforceからPardotに接続しましょう。
Lightning ExperienceとSalesforce Classicで設定メニューが異なります。
・Lightning Experienceの場合
設定⇒アプリケーションマネージャ⇒「新規接続アプリケーション」をクリック
・Salesforce Classicの場合
設定⇒作成⇒アプリケーションの一番下の「接続アプリケーション」で「新規」ボタンをクリック
Lightning ExperienceとSalesforce Classicで設定メニューが異なります。
・Lightning Experienceの場合
設定⇒アプリケーションマネージャ⇒「新規接続アプリケーション」をクリック
・Salesforce Classicの場合
設定⇒作成⇒アプリケーションの一番下の「接続アプリケーション」で「新規」ボタンをクリック
表示された画面で以下のように入力します。
接続アプリケーション名:Pardot Integration
API参照名:Pardot Integration
OAuth 設定の有効化:チェックあり
コールバック URL:https://login.salesforce.com/services/oauth2/callback
選択した OAuth 範囲:Pardotサービスにアクセス
Web サーバフローの秘密が必要:チェックあり
接続アプリケーション名:Pardot Integration
API参照名:Pardot Integration
OAuth 設定の有効化:チェックあり
コールバック URL:https://login.salesforce.com/services/oauth2/callback
選択した OAuth 範囲:Pardotサービスにアクセス
Web サーバフローの秘密が必要:チェックあり
「保存」をクリックして、コンシューマ鍵とコンシューマの秘密をコピーしてテキストエディターなどに保存しておきます。これでOAuth接続は完了です。
4. ビジネスユニットIDを取得する
最後にSalesforceの設定を開き、「Pardot」と入力し、「Pardot設定のホーム」を開きます
上から2番目の「管理者の割り当て」をクリックし、表示された画面で"0Uv"から始まるビジネスユニットIDをコピーします。
上から2番目の「管理者の割り当て」をクリックし、表示された画面で"0Uv"から始まるビジネスユニットIDをコピーします。
以上で設定は完了です。
手元にコンシューマ鍵とコンシューマの秘密、ビジネスユニットIDがあることを確認してくださいね
手元にコンシューマ鍵とコンシューマの秘密、ビジネスユニットIDがあることを確認してくださいね
Pardot APIの動作を確認する方法
ここからは前回の記事で登場したRestクライアントである「Insomnia」を利用してPardotとの接続を試してみましょう。
Insomnia | The API Design Platform and REST Client
Leading Open Source API Client, and Collaborative API Design Platform for GraphQL, and REST
1. RestクライアントからPardotにログインする
Insomniaを開いて、下記のコマンドを入力してください。
メソッド:POST
URL: login.salesforce.com/services/oauth2/token
Multipart :
grant_type = password
client_id = コンシューマ鍵
client_secret = コンシューマの秘密
email = APIを利用するユーザーのメールアドレス
password = APIを利用するユーザーのパスワード
メソッド:POST
URL: login.salesforce.com/services/oauth2/token
Multipart :
grant_type = password
client_id = コンシューマ鍵
client_secret = コンシューマの秘密
email = APIを利用するユーザーのメールアドレス
password = APIを利用するユーザーのパスワード
Sendを押して実行すると画面右側に結果が表示されます。表示されるaccess_token(アクセストークン )の内容をテキストエディターなどに保存しておきます。
2. Restクライアントからプロスペクト一覧を取得する
次にプロスペクトを取得してみましょう。以下のようなコマンドになります。
Authorizationのパラメーターは「Bearer 取得したアクセストークン」のような形式で記載するという必要があるので注意してください。
メソッド:POST
URL: https://pi.pardot.com/api/prospect/version/4/do/query
Header:
Authorization = Bearer アクセストークン
Pardot-Business-Unit-Id = 0Uvから始まるビジネスユニットID
Authorizationのパラメーターは「Bearer 取得したアクセストークン」のような形式で記載するという必要があるので注意してください。
メソッド:POST
URL: https://pi.pardot.com/api/prospect/version/4/do/query
Header:
Authorization = Bearer アクセストークン
Pardot-Business-Unit-Id = 0Uvから始まるビジネスユニットID
これで、Spring' 21以降でもPardot APIを利用できるようになりました。お疲れ様でした。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はSalesforce Spring' 21でのPardot APIについて紹介しました。
やってみた感想としてはログインまでの設定が少々大変ですが、それ以降の操作はこれまでとそこまで変わらないという印象です。
また、前回「Pardotと他のシステムを連携する場合にはDataSpider Cloudもオススメ」とご紹介しましたが、Salesforce Spring' 21以降も紹介した設定で引き続き利用可能です。
今回はSalesforce Spring' 21でのPardot APIについて紹介しました。
やってみた感想としてはログインまでの設定が少々大変ですが、それ以降の操作はこれまでとそこまで変わらないという印象です。
また、前回「Pardotと他のシステムを連携する場合にはDataSpider Cloudもオススメ」とご紹介しましたが、Salesforce Spring' 21以降も紹介した設定で引き続き利用可能です。
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