2020.04.23

「Thunderbus for DataSpider Cloud」の新機能!DBエージェントを試す

みなさん、こんにちは。製品営業本部の河合です。

今回は、DataSpider Cloud 1.4 で追加された Thunderbus for DataSpider Cloud の新機能「DB エージェント」を使ってみました。

DB エージェントとは、クラウド上にある DataSpider Cloud からオンプレミス環境にある DB にセキュアに接続することができる Thunderbus の機能の 1 つです。

VPN などを引くことなく、簡単な設定だけでオンプレミス環境との DB 連携を実現できましたので、参考にしていただければと思います。
はじめにThunderbusについて簡単に紹介します。

Thunderbus とは

通常、直接アクセスすることができないネットワーク環境(オンプレミス環境など)に、簡単かつセキュアにアクセスするためのツールです。

Thunderbus for DataSpider Cloud とは

Thunderbus を用いて、DataSpider Cloud とオンプレミス環境などとのデータ連携をセキュアにする仕組みです。
さらに詳しく知りたい方は次の記事もご覧ください。

1. DBエージェント検証環境について

まずは、今回の検証に使った環境を紹介します。

DataSpider Cloud + Thunderbus Server

記事の執筆時点では、まだ DataSpider Cloud 1.4 はリリースされていませんので、プレリリース環境を作成しました。

PostgreSQL

私の業務用 PC に PostgreSQL をインストールしました。
当然ながら、クラウド上にある DataSpider Cloud から接続することはできません。

Thunderbus Agent

こちらも私の業務用 PC(Win10)にインストールしています。

2. Thunderbus、DataSpider Cloud 等の設定

PostgreSQL

DBエージェントを使うにあたり、特別な設定は必要ありません。
「customer」というテーブルを作成し、50件ほどデータを投入してあります。

Thunderbus Server

DBエージェントを利用できるエージェントを作成します。
今回は「demo_agent」に「DBエージェント」のライセンスを割り当てました。

Thunderbusユーザーにエージェントを割り当てるのも忘れずに実施します。

Thunderbus Agent

DBエージェントを利用するためには、接続するDBに対応したJDBCドライバーが必要です。
PostgreSQLのJDBCドライバーをダウンロードし、所定のパスに配置します。
パス [Thunderbus Agent インストールフォルダ]/system/lib/db
続いて、Thunderbus Agent を起動し、DBとの接続設定を行います。
[DBエージェント]のタブを選択し、新しい接続を作成します。

設定は次のように入力しました。

説明 今回設定した値
設定名 設定の名前を入力します。「顧客管理DB」のようにすると分かりやすいと思います。 postgresql
ドライバクラス名 JDBCドライバのクラス名を入力します。 org.postgresql.Driver
URL DBへの接続URLを入力します。 jdbc:postgresql://localhost:5432/postgres
ユーザー名 DBのユーザー名を入力します。 postgres
パスワード パスワードを入力します。 [パスワード]
自動コミットモードを有効にする AutoCommitの有効/無効を設定します。 false
念のため、「接続テスト」も実施しておきます。

DataSpider Cloud

グローバルリソースを作成します。
[データベース] > [Thunderbus] と選択します。

設定は次のようにします。

説明 今回設定した値
ホスト名 「localhost」固定です。 localhost
ポート番号 「8443」固定です。 8443
エージェントID DataSpider Cloudから接続するThunderbus AgentのIDを入力します。 demo_agent
設定名 Thunderbus Agentに設定した「設定名」を入力します。 postgresql
ユーザー名 Thunderbusのユーザー名を入力します。 demo01@terrasky.co.jp.tsc
パスワード Thunderbusユーザーのパスワードを入力します。 [パスワード]
設定は以上となります。

3. オンプレミスからデータを読み取るスクリプトを作成する

テスト用のスクリプトを作成します。
PostgreSQLからデータを読み取り、CSVファイルに書き込むシンプルなものにしました。

「テーブル読み取り」アイコンは次のように設定しています。

「mapping」と「CSV書き込み」には特別な設定をしていないので省略します。

4. スクリプトを実行して動作確認

作成したスクリプトを実行します。

出力ファイルにデータが書き込まれていることが確認できました。

5. まとめ

オンプレミス環境との連携は、VPNを引くケースが多いですが、VPN機器などの用意やネットワーク作業の調整など、準備に多くの手間がかかります。

DBエージェントを使うことで、簡単な設定のみでオンプレミス環境とのデータ連携を実現することがお分かりいただけたのではないかと思います。

この DB エージェントを使うことで、
 ・オンプレミス環境にある在庫データを Salesforce に連携
 ・Salesforce の画面にオンプレミス環境の顧客データを表示
 ・オンプレミス環境にあるCSVの売上データと DB にある顧客データを結合して Salesforce に連携
といったデータ連携を実現することができます。

オンプレミスとのデータ連携実現のための選択肢の1つとして、検討いただければと思います。
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