2018.09.27

Dreamforce2018 day1:基調講演

はじめに

みなさんこんにちは、今岡です。

Dreamforce2018で最も注目を集める基調講演が本日(現地時間 2018/09/25 15:00-)行われました。今年のレジストレーションは17.1万人に上り、基調講演のオンライン視聴者も10M+と言われており、その規模と熱気は凄まじいものがあります。

基調講演では、salesforce.comのビジョンが語られ、その年の目玉となる発表も含まれることもあり大変な注目を集めます。本日の基調講演の内容を私の所感も交えてお届けしたいと思います。※なお、詳細な情報は不明であり私の所感が一部混じるので、内容に誤り等が含まれる場合があります。ご了承下さいませ。

Customer360

顧客第一の観点から、新たなデータ統合環境がCustomer360として提供されます。これまでsalesforce.comが提供するサービスであってもデータが統合されていない、あるいは統合が不十分なサービスがありました。例えば、Marketing Cloud、Commerce Cloudなどです。これらの自社サービスおよび外部サービス群をSalesforceの宣言的な手法により、顧客視点で様々なデータが統合されたダッシュボードが提供されます。

Customer360登場の背景には、salesforce.comが買収によりサービス提供を始めたサービス群が同一のプラットフォーム上で稼働しておらず、自社サービスであるにも関わらずデータ統合にはサードパーティのミドルウェア(EAI、ESB、ETL)などを利用した、個別のインテグレーション開発が必要であったことが一因にあるように思えます。このような背景からも後述のMuleSoft買収は大きな意味をなし、Customer360のバックグラウンドで活用されているのかも知れません。

Customer360を利用すると、Customer360 IDと呼ばれる新たなIDでデータが管理されるようです。Salesforceで顧客のIDといえば、Account IDをイメージするかもしれませんがこれとは別物です。このことからCustomer360は新たなサービスとしてMDM(Master Data Management)が提供されると考えるとイメージしやすいのかも知れません。

MuleSoft

基調講演の中で大々的に触れられたものではなく、Customer360の説明の中でいくらか語られた程度ではありましたが、今年のDreamforceにおいてはIntegration CloudとしてProduct Keynoteも予定されており、個人的には最も注目しています。

MuleSoftが提供するサービスはSalesforce界隈では競合するサービス提供会社が多数あり、テラスカイもご多分に漏れません。なぜsalesforce.comがインテグレーションのサービスを手にしたかったのか、そしてどのような思想でサービス提供されていくのか、その考えや方向性をこのDreamforceを通じて肌で感じて帰りたいものです。

Einstain Voice

Einstainの新たなサービスとしてEintain Voiceが発表されました。デモンストレーションでは、講演者がモバイルデバイスからVoiceアシスタントを起動し、訪問メモを音声で伝え、Einstain Voiceが音声認識を行い、認識された情報から商談の金額変更、商談の完了予定日の変更、次のミーティング予定の登録をガイドする様子が発表されました。

デモンストレーションを通じて、Sales Cloudが持つ情報群との関連を認識してユーザにガイドすることから、単なる音声認識ではなく、ユーザの利便性を追求した進化を感じさせるものでした。

日本語への対応が気になるところであります。

Appleとの提携

基調講演の前日9/24にAppleとのiOS向けCRMアプリの開発で提携することが発表されました。その発表を受けて基調講演では、2015年の「サティア・ナデラ氏(Microsoft CEO)」の登壇を彷彿させるような何かがあるのかなと期待しましたが、さらっと発表されただけで少々肩透かしでした。

とはいえ、新たなSDKも登場するようですし、iOS開発者にとっては注目でしょう。

おわりに

テラスカイではDreamforce参加メンバーにより、毎日参加したセッションの情報をお伝えします。こちらも楽しみにご覧下さい!
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