2020.07.20

Salesforceで営業プロセスを考えるステップ

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はじめに

みなさん、Salesforceの商談のフェーズ項目は正しく活用されていますでしょうか?適切にフェーズを活用すれば、属人化しがちな営業部門の業務プロセスを標準化することができ、以下のような効果が得られます。

・目の前の行動にとらわれず、受注というゴール設定に向けて長期的に取り組むべき行動に目が向けられる。
・見込管理の精度が向上し、目標達成に向けての進捗状況を正確に把握できる。
・見込顧客が受注に至るまでの各プロセスにおいて、どこで失注しやすいのかを把握して、ボトルネックの改善に活かすことができる。
・プロセスごとに行動指標を定めることで、次に何をすればよいのか明確になり、経験の浅い営業担当者を早期に戦力化できる。
・特定の営業担当者の勘や経験ではなく、チームとして組織力を活かした営業活動が可能になる。

では、どのようにフェーズを定義して、どのように活用すればよいのでしょうか?
今回は、商談のフェーズ項目を使った営業プロセスを標準化するステップと効果を解説していきます。

①自社営業社員それぞれの営業プロセスをもとに議論

営業プロセスは各社独自のものがあるため、まずは、組織内で営業社員を集めて意見を出し合いましょう。特に、成果を上げている営業社員の行動を参考にするとよいでしょう。初めから完璧なものを設定するのは難しいので、まずは、仮でよいので納得感のある共通プロセスを定義して、実際に運用しながら最適なプロセスを模索していくことをおすすめします。
※ターゲット顧客(新規顧客か既存顧客か)や取扱う商材でプロセスが異なる場合もあるので、その場合は、それぞれプロセス定義をする必要があります。
※各プロセスの間の距離が離れていたり、抜けていたりすると、適切なアクションが取れません。逆に細かすぎても運用に支障があるでしょう。細かすぎず荒すぎず、適切なプロセスを意識しましょう。

②各プロセスの移行条件を定義

営業プロセスを定義しても、それが人によって解釈が異なったりすることがあると、正確なプロセス管理ができません。何をもって次のステップに進むことができるのかを定義しておきましょう。商談画面に各プロセスのアウトプットをチェック項目として設定してもよいですし、BANT(※)の考え方などを使って移行条件を定義する方法もあります。

※下記の項目で営業案件をチェックして見込み度を測定する手法
 Budget:予算(予算内で提案できるかどうか)
 Authority:決裁権(決裁者と会えているかどうか)
 Needs:必要性(企業として必要としているかどうか)
 Timeframe:導入時期(購入・導入時期が決まっているかどうか)

③各プロセスの確度を定義

Salesforceの商談には期待収益という標準項目があり、フェーズごとに設定した確度と金額の掛け算で期待収益を自動計算して表示することができます。期待収益項目によって、将来の見込管理ができ、予算達成状況の早期把握や、受注予測に基づいて受注後の要員計画や生産計画にも役立てることができます。

例えば、以下のようなパイプラインレポートを作成して、アプローチから受注までの流れを可視化して、見込管理を行なうマネジメント手法もあります。

パイプラインレポート

④各プロセスで行なう行動指標の定義

各プロセスで実行すべき行動指標を定義するためには、まず顧客の意思決定者はだれなのかを明確にしておくことが重要です。法人営業の場合、商談に関わる担当者は一人とは限りません。むしろ複数名存在することが多いでしょう。顧客企業の意思決定者が各プロセスで何に興味関心があってどんな情報がほしいのか、それに対して自社の営業担当者は何が求められているのかを考えながら営業活動をすることで商談の確度が高まります。

例えば、ITシステムの導入商談を例にすると、窓口担当者が情報システム部であっても、意思決定に強く影響するのは営業部門かもしれません。

また、各プロセスにおいても興味や関心は異なります。
まずは、担当者が「自社課題を解決することができる機能を持っているか」「信頼できる企業かどうか」といったことに関心を持つでしょう。そのような場合は、提案するシステムの機能概要や自社の導入実績を訴求するとよいでしょう。
さらに、「他社と比べてどうなのか」ということに関心が移ったら、自社のアドバンテージを訴求する必要があります。
最後は価格や納期などの情報を求められるため、詳細な情報を提供して詰めていくことになります。

このように、各フェーズで顧客が何を求めているのかを把握して、行動指標を定義する必要があります。

なお、Salesforceには、パスという機能があります。パスの設定しておくとフェーズごとに重要項目とガイダンスを表示することができ、どの段階で何をすればよいかが明確になります。

パス

⑤KPIを設定し、見える化

各プロセスごとにKPI(重要業績評価指標)を設定します。商談プロセスのKPIでよく使われる指標としては、各プロセスの件数(訪問件数や提案件数)、次のプロセスへの遷移率、各プロセスの停滞期間などです。
KPIを設定することで、最終的な目標達成に向けての中間指標になるだけでなく、営業担当者の行動が可視化され、営業マネージャーが管理すべき、ボトルネックの特定や、注力しなければならない案件の抽出に役立てることができるようになります。
これらの数値は一度決めて終わりではなく、定期的に振り返り、改善を繰り返していくことが重要です。

こちらもSalesforceのレポート・ダッシュボード機能を利用してシステムに落とし込むとともに運用ルールを決めてPDCAを回していくようにしましょう。

最後に

いかがでしょうか?
今回記載した営業プロセスの標準化は非常に重要な概念ですが、すべての商談に当てはまるわけではありません。あくまで一つのガイドラインとしてとらえ、時としてルールに縛られることなく、各顧客企業ごとに柔軟な対応ができるようにしておくことも重要です。

法人営業は合理的判断により意思決定されるため、やるべきことをやるべきタイミングで実行すれば、一定の確率で結果が付いてくると言われております。適切な営業プロセスを定義して、目標達成に向けて適切な営業活動を行いましょう。
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