"Salesforce Lightning"の下のやつ?ユーティリティバーとは

Salesforce Lightning Experienceには業務に役立つ新機能がたくさんありますが、その中でも今回は多くの会社で役立つと思われる「ユーティリティバー」について徹底解説。この記事を読んで会社のSalesforceをもっと使いやすくしてみませんか。

Salesforce Lightning Experienceへの移行はお済みでしょうか?

1. 移行を検討している
2. Classicと併用で利用している
3. 完全に移行している

など、さまざまな状況があるかと思います。

近年のSalesforceの更新はLightning Experienceのみで利用できる機能も多くなってきましたが、今回はLightning Experienceでとくに役立つ「ユーティリティバー」について解説します。

記事の後半では、mitocoやSkyVisualEditorでユーティリティバーをさらに便利にする情報についてもお伝えします。

これを読んで自社のSalesforceをもっと使いやすくしましょう!

ユーティリティバーとは?

ユーティリティバーとは、「メモ」や「最近使ったデータ」を表示する子ウィンドウに素早くアクセスできる仕組みです。下のアニメーションを見ていただくとイメージがつくと思いますが、左下からポップアップして便利そうですよね。

ユーティリティバーで表示する項目は自由に変更ができ、これらの項目を「ユーティリティ項目」といいます。ユーティリティ項目には標準で便利な機能が用意されてます。


・メモ
・最近使ったデータ
・レポート
・Chatter投稿(パブリッシャー)
・Chatterフィード
・Visualforce
・Lightningコンポーネント

ユーティリティバーはSalesforceの下に表示できる

標準以外のユーティリティバーは独自に作成するか、AppExchangeのアプリケーション*から入手します。これらの機能はLightning Experienceでのみ利用可能です。

* たとえばユーティリティバーに対応したグループウェアでは「掲示板」や「カレンダー」の確認が可能なものもあります。

ユーティリティバーのメリット

ユーティリティバーが「メモ」や「最近使ったデータ」に素早くアクセスできる仕組みであるとお伝えしました。具体的なメリットについて書きます。

ちょっとした情報の確認やメモに利用

ユーティリティバーの一番のメリットは画面移動なく、必要な情報にすぐにアクセスできることです。
たとえば

- 社内のChatter投稿を確認する
- 最近使用したデータに素早くアクセスする
- 取引先や商談の情報を見ながら、メモを取る
- マクロを起動して、メールを送信したり、ケースの状況を変更する
- コンソールアプリケーションのタブを履歴から素早く開く

といった使い方ができます。

いろいろ活用できそうですよね?とくに多くの会社ではChatterは利用していると思うので、「Chatter フィード」をユーティリティバーに追加すると、社員がChatterに触れる機会が増え、社内のコミュニケーションはより活発になります。

広い画面や複数表示で確認(ポップアウトユーティリティ)

ユーティリティバーが表示するウィンドウは小さく、一度に1つしか表示できません。
よって

「状況によって子ウィンドウを大きいサイズで確認したい。」
「複数の子ウィンドウを別で開いておきたい。」

と思うことありますよね。そんな時は「ポップアウトユーティリティ」という機能がありまして、この機能を利用すると子ウィンドウをブラウザの別ウィンドウで表示できます。
複数のモニターや大きなモニターを利用している場合、子ウィンドウを隅に表示し続けておいたり等、便利ですよ。

標準でポップアウトユーティリティが使える、ユーティリティ項目は以下のとおりです。

- Open CTI ソフトフォン
- 履歴
- リッチテキスト
- レポートグラフ
- Visualforce
- フロー
- リストビュー
- 最近使ったデータ
- Chatter フィード
- Chatter パブリッシャー
- メモ

* 参考:ポップアウトユーティリティの使用

カスタムユーティリティ項目を配置できる

自社の組織用に独自に開発VisualforceページやLightningコンポーネントはありますか?
もしVisualforceで作成されたページであれば、少しの変更でユーティリティバーとして利用できます。

Visualforceページをユーティリティバーで利用する

矢印の項目にチェックを入れるだけですぐに利用できる
Visualforceページをユーティリティ項目として利用する場合、子ウィンドウのサイズが小さいと使いにくいことがあるので注意してください。また、ユーティリティバーにはカスタムLightningコンポーネントも配置可能です。しかしカスタムLightningコンポーネントの利用にはメタデータの用意が必要で少々難易度が高めです。

オススメ標準ユーティリティ項目3つ

ここまでユーティリティバーのメリットについて紹介しました。では自社のSalesforce組織にどんなユーティリティ項目を追加すれば良いのか悩みますよね?ここでは、標準のオススメユーティリティバー項目を3つ紹介します。

Chatter フィード

一番のオススメはもちろんChatterフィード。
Chatterフィードでどのフィードを流すのかは、”フィード種類”で設定できます。

- ブックマーク済み
- 自分がフォローするもの
- 自分宛て

基本的には”自分がフォローするもの”を選んでおくと社員が自分のフィードをすぐに確認でき、便利でしょう。

メモ

Salesforceのメモは単にクラウド上にメモを作成できるだけではありません。
・レコードと関連させたり
・他の人と共有したり
・バージョン管理
ができる強力なアプリです。

このメモをユーティリティバーから利用できるようにすれば、商談やケースを開きながらメモを開く等、活用シーンは豊富にあります。

最近使ったデータ

「他のレコードに移動して、元のレコードに戻って編集。」ということは日常茶飯事ですよね。

そんなときに役立つのが「最近使ったデータ」。
「最近使ったデータ」の利用には、最初にどのオブジェクトのレコードを表示させるのかを設定します。オブジェクトはアプリケーションごとに頻繁に使用されているものを指定することをオススメします。

利用する際の設定方法として以下を検討すると良いでしょう。

・1つのユーティリティ項目に複数のオブジェクトを入れるか。
・1オブジェクト、1ユーティリティ項目として複数ユーティリティ項目を配置するか。

どちらのパターンがお客様の組織で向いているかは、アプリケーションのオブジェクトを見ながら検討してくださいね。

"mitoco"や"SkyVisualEditor"で必要な情報にすぐアクセス

標準のユーティリティ項目を使うだけでも、Salesforceが便利になりますが、弊社のmitocoSkyVisualEditorをユーティリティバーと組み合わせて利用すると、Salesforceがもっと便利になります。

ユーティリティバーとmitocoは相性が良い

記事の中で「ユーティリティバーのメリットは画面移動なく、必要な情報にすぐにアクセスできること。」とお伝えしました。グループウェア製品であるmitocoはユーティリティバーに対応しているため、

・掲示板に投稿されたお知らせをすぐに確認
・自分のToDoをすぐに確認
・今後の予定をすぐに確認
・トークのコメントをすぐに確認

といったことが可能です。Salesforceのどのページにいても、社内の情報を確認できるようになれば、作業が捗りますよね。

mitocoをユーティリティバーに表示すれば、必要な情報にすぐアクセスできる

SkyVisualEditorならユーティリティ項目を簡単に作れる

ユーティリティバーのメリットとして「カスタムユーティリティ項目を配置できる」とお伝えしましたが、頻繁にアクセスするオブジェクトのユーティリティ項目を作れば必要なときにすぐに利用でき、時間の短縮につながります。

たとえばSkyVisualEditorでは検索テンプレートというオブジェクトを検索する画面が作成できますので、検索テンプレートをユーティリティバーに表示させると、特定のオブジェクトや特定の項目だけを指定した範囲指定の検索が素早くでき便利でしょう。

SkyVisualEditorで作った画面にすぐアクセスできる

最後に

今回はLightning Experienceの「ユーティリティバー」の魅力について書いてみました。

ユーティリティバーはとっても便利な機能なのでSalesforceの管理者の方は、ぜひ自社の組織で有効にしてください。(社員から喜ばれます)

ユーティリティバーに限らず、今後もLightning Experienceで魅力的な機能が増えていくと思いますので、Salesforceの新機能のチェックは怠らないようにしたいですね。

ユーティリティバーの追加方法は下記のサイトを参考にしてください。