2019.06.19

Salesforceのキャンペーンの基本

初めまして、テラスカイの東條と申します。

突然ですが、みなさんSalesforceのキャンペーンオブジェクトを使ったことはありますか?
名前は聞いたことがあるけれど、どういう時に使うのかわからない...なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実はキャンペーンには通常では大掛かりなカスタマイズが必要な機能がデフォルトで設定されているため、以下で紹介するような業務管理を行っている方はぜひ一度ご検討ください!

キャンペーンとは?

キャンペーンについて誤解されがちなこと

キャンペーンと聞くとキャンペーン業務の管理、例えばディスカウント期間やキャンペーンを実施する店舗の管理などをイメージされる方が多いのですが、実はマーケティング活動の追跡・分析が主な用途です。

ここでのマーケティング活動とは、広告、メール、デモ、展示会などの活動全般を指します。

何ができるのか?

キャンペーンを利用してできることは主に以下の通りです。

・マーケティング活動の追跡
例えば展示会を管理する場合、イベント会場、開催時期、必要機材などをカスタム項目として設定し、管理できます。
※展示会、メールなど活動の形態毎にレコードタイプを設定することが可能です。

・マーケティング活動の分析
マーケティング活動に関連付くリードの数、構築しているパイプラインの額、マーケティング活動の結果、成立した商談の数や金額を可視化し、分析できます。レポート機能を使用すれば各キャンペーンのROI分析も可能です。

実際に使ってみよう

利用シーンが分かったところでここからは実際にキャンペーンレコードを作成しながらその他の機能について解説していきます!

キャンペーンの階層

キャンペーンレコードは階層化させることができます。
階層の分け方は様々ありますが、今回は最上位に全体的な方針、二層目に各戦略、三層目に具体的なマーケティング活動を設定します。

最上位階層:新規Webサービスの契約数拡大

子キャンペーンの予算が自動的に積み上げ集計されるため、予算を入力する階層をあらかじめ決めておきましょう。

階層内の~という標準項目には下位のキャンペーンの集計値が自動的に入力されます。
このため主従オブジェクトをそれぞれ作成し、さらに積み上げ集計項目を個々に設定する必要はありません。

第二層:サービスの認知向上

第二層は第三階層の具体的なアクションをカテゴライズする目的で設定しています。 階層化は親キャンペーン項目に上位に配置したいキャンペーンを設定することで実装できます。

第三階層:Web広告

個々のキャンペーンで設定した予算は親キャンペーンに積み上げられます。 今回は最下層のキャンペーンに予算を入力しました。

キャンペーンメンバーの追加

キャンペーンメンバーとはマーケティング活動でアプローチするターゲットを指します。
キャンペーンメンバーにはリード、取引先責任者、個人取引先の追加が可能です。

キャンペーンメンバーに追加するとリード・コンタクト・個人取引先画面の関連リスト、「キャンペーン履歴」に表示されます。 1キャンペーンメンバーに対して複数のキャンペーンを関連付けることが可能です。

商談とキャンペーンの関連付け

キャンペーンと商談との関連付けは以下の二パターンがあります。

自動関連付け
リードの状態からキャンペーンメンバーに登録した場合、取引開始にすると関連付いているキャンペーンが商談の「主キャンペーンソース」に自動的に設定されます。
また、キャンペーンインフルエンスを有効化し、自動関連付け設定を行っていると影響のあるキャンペーンとして追加されます。
※キャンペーンインフルエンスの有効化方法は最後に記載していますのでご参照ください。

手動関連付け
コンタクトの状態でキャンペーンメンバーに登録した場合「主キャンペーンソース」に手動で入力する必要があります。

キャンペーンの効果測定

レポートを使用し、各キャンペーンのROIを算出することが可能です。
※ROIは実費で除算された純益 (キャンペーンの成立商談金額 - 実費)です。
※キャンペーンから発生した商談の金額合計は商談の標準項目「金額」から算出しているため、この項目が未入力の場合は正確な計測ができなくなります。

また、Sales CloudでPardotを使用すれば商談の収益を均等に分配させることも可能です。

まとめ

いかがでしたか?キャンペーンにはまだまだ他にも機能があるのですが、今回は基本機能のみに絞って解説しました。

キャンペーンのポイントを下にまとめましたので、マーケティング活動の管理に困っていらっしゃる方はぜひキャンペーンの使用を検討してみてください。

キャンペーンの利用シーン

マーケティング活動全般
例)
・新商品のPR
・展示会
・Webマーケティング

キャンペーンを利用すると便利なこと

・マーケティング活動を通して取引を開始した顧客・商談の数の追跡
・マーケティング活動を通して成立した商談金額の合計金額の算出
・マーケティング活動の結果、商談に繋がった顧客の割合と傾向の算出


カスタムオブジェクトを使用すると煩雑な数式やリレーションが必要ですが、キャンペーンを使用すると標準機能や簡単なロジックのみで実装可能です。

キャンペーンインフルエンスの有効化

ユーザに権限セットを付与

設定>ユーザ で権限セットライセンスの割り当てから、システム管理者権限を持つユーザに権限セットラベルがCRMユーザあるいはSales Cloud ユーザの権限セットを付与します。 ※Developer Editionの場合、権限セットライセンスに上限があるためシステム管理者ユーザ(自分)のみに割り当てましょう。

画面上にキャンペーンインフルエンスを表示

商談の関連リストにキャンペーンインフルエンスが表示されるため、ページレイアウト上に配置します。

キャンペーンの自動関連付け設定

自動関連付け

設定でキャンペーンインフルエンス>自動関連付け設定 で設定可能です。 自動的に関連付けたいキャンペーンレコードの条件を指定します。
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