2020.06.04

Einstein Analytics & Einstein Discoveryで「世界幸福度調査」の結果を分析してみた

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■はじめに

はじめまして!テラスカイ、DXコンサルティング部の宮崎と申します。
今回はEinstein AnalyticsとEinstein Discoveryについて紹介します。
技術寄りの話ではなく、どうやって使っていくべきなんだろう?といった視点で紹介していきたいと思います。
よく、「レポートじゃダメなの?何が違うの?」という質問をお客様からいただきますが、まったくの別物です。
そういった既存機能との差や利用時のメリットに触れながら、Einstein AnalyticsとEinstein Discoveryについて説明いたします。

■Einstein Analyticsとは?

Einstein Analyticsは、Salesforceに付加されている分析機能です。 誰もが簡単にアナリティクステクノロジーを使えるようにすることを目標としており、Salesforceとシームレスに連携した操作性の高いことが特徴です。

簡単に言うと、レポートの上位互換です。
レポートにはない視覚的なドリルダウンや豊富な図を表示したり、経営層への報告レポートなどをキレイに作るということであれば、Einstein Analyticsを利用するとでもかなり印象違ってくると思います。

少し具体的に見ていきましょう。
例題として、「世界幸福度調査」の結果をSalesforceオブジェクトで作成してみました。
まずはその情報をレポートで表示してみます。

左から調査対象年、ランキング、地域(東アジア、西ヨーロッパなどの地域表示)、国名を表示しています。
それ以降は幸福度に関するスコア詳細が表示されています。

情報はまとまりましたが、少し見にくいですね。
Einstein Analyticsで表示してみましょう。(技術的な点についてはまた別の機会に・・・)

上段には地図上に表示してみました。幸福度スコアが高いほど色が濃く表示されています。
中段には幸福度スコア上位国を表示、下段にはレポートと同じく各レコードの詳細情報を表示してみました。
また、画面左上には調査対象年を表示しています。
今は「すべて」が選択されているので2015年~2019年のデータの合計が表示されている状態です。
見やすいですが・・・レポートでも近いことは可能ですね。

そこで、ドリルダウン機能を使ってみましょう!
例えば、ここをクリックして、日本の情報を見てみます。

すると、中段のグラフも動きました。日本のスコアのみが表示されています。
また、下段も日本の情報のみが表示されるようになっています。
上位の国と比べると2015~2019年の合計総合スコアが20pt弱程度低いようです。
現時点では20pt弱がどの程度の差なのか、何がマイナス要因となっているのかよくわかりません。

さらに、2019年の情報に絞って見てみましょう。
今度はここをクリックします。

このように日本のみの情報に絞った後に、「日本」かつ「2019年」のみの情報を表示できました。
簡単な操作で、必要な情報を探索することが可能です。

ここまで基本的なEinstein Analyticsの使い方を見ていただきましたがいかがでしょうか?
レポートより使いやすく、さまざまな用途で使えそうだと感じていただけると幸いです。

さて、ここで2点質問です。
①日本の幸福度スコアを上げるためにはどの項目を改善すればいいでしょうか?
 上位の国と比べて、健康寿命は大きな差はありません。
 また社会的寛容さが低いような気がします。
 では社会的寛容さを改善すれば総合スコアが大きく変わるでしょうか?
 それとも、健康寿命をさらに向上させればよいのでしょうか?

②上位国はどんな傾向にあるでしょうか?
 どの項目が高いでしょうか?
 どの項目も多少欠いていても高評価なのでしょうか?

Einstein Analyticsではそのようなことが分からないため、ここでEinstein Discoveryの登場です。

■Einstein Discoveryとは?

Einstein Discoveryは、セールスフォース・ドットコム社が提供するAI(深層学習)搭載のデータ解析ツールです。

さっそく、使ってみましょう。引き続き、「幸福度調査」について考えていきます。
これをEinstein Discoveryに解析してもらいましょう。(今回も技術的な部分は割愛します。)
Einstein Discoveryに「幸福度スコア」の最大化命令を出し、解析を実行してもらいました。

2~3分かかりましたが、結果が出ました。
結果として一番重要だったのは経済的満足度です。幸福度スコアが高くなる理由の65.2%は経済的満足度で説明できそうです。
経済的満足度が高ければ高いほど幸福度スコアも高いようです。
おそらく、「経済的満足度が高ければ高いほど幸福度スコアも高い」という点は
人間の目でEinstein Analyticsが集計した情報を眺めていても、気付けたことと思います。
ここからがDiscoveryのすごいところです。

先の説明では「経済的満足度」が高いと幸福度スコアも高いという結果が出ましたが、どうやら健康寿命はそうでもないようです。

以下の画像のように、健康寿命が上から二番目のグループの場合、経済的満足度が最大化され、結果として幸福度スコアが総合的に高い、ということがわかります。

また、傾向としては西ヨーロッパが高く、サハラ砂漠より南の地域が低いことがわかります。
北アジアはかなり低いのに対して、東アジアは平均を越えています。

このように、先ほどのEinstein Analyticsの画面でドリルダウンを行っても、人間の脳では瞬時にわからなかった情報まで細かく表示してくれます。
こういった現状分析とは別に、未来予測も可能です。

ここで、「テラスカイ」という架空の国が存在していたら、どのようなスコアになるのか見てみましょう。
Salesforceにテラスカイという国のレコードを作成します。

画面右に記載の通り、スコア予測は5.84でした。
経済的満足度が低いこと、地域がサハラ砂漠より南であること、が大きなマイナス要因となっています。対して、健康寿命の値が大きいことはプラス要因と言えます。

地域を変更すればポイント予測は上がりますが、物理的に国を動かすことはできません。(Einstein Discoveryの設定でこういう動かせない項目を改善方法として表示しない設定が可能です)
現実的な改善方法として、経済的満足度の値を上げてみましょう。

少し改善しました。
このように、過去の傾向から未来を予測することが可能です。

※画面左のSalesforceレコードに登録されたスコアと、右のスコア予測の値が違う理由はDiscoveryが予測をする際に、予測因子(経済的満足度など)がどの値域にあるか?で判断しているためです。
 この画面には出てきませんが、次の画像のようにDiscoveryは予測を作成しています。

■最後に

今回は幸福度スコアの向上を題材にしましたが、みなさんの業務においても「Einstein AnalyticsやEinstein Discoveryを活用できるかもしれない」という感触を得ていただけたのではないでしょうか。
例えば、過去の商談の傾向から今回の商談の受注確率を予測したり、過去の商談の統計から今回の商談の最終受注金額を予測したりすることも可能です。
また、商談先の企業様の属性情報(業界、企業規模など)を蓄積されている場合は、より詳細な未来予測をすることができます。

テラスカイDXコンサルティング部では「商談先の企業様の属性情報(業界、企業規模など)なんて全く蓄積していない・・・。でも属性情報を含めた予測がしたい・・・。」というお客様向けのサービスを提供しています。

また、一度の分析ができて終わりではありません。OODAサイクルを繰り返し、AIが学習するための新たな項目を検討し、実際に情報を収集・学習させ、分析の精度を上げていくことが成功のカギとなります。

とはいえ「どんな項目を学習させれば精度が上がるかわからない・・・。」というお客様もいらっしゃるでしょう。もちろん、そういったお客様向けサービスも提供していますので、ぜひお問い合わせください。
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