2020.12.24

DataSpider関連製品の違いを把握して最適な選択を

みなさん、こんにちは。製品営業本部の河合です。

本記事では弊社で扱っているデータ連携製品の違いを紹介します。
それぞれコンセプトや想定利用シーンが異なりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
注意事項
本記事は2020年12月時点の情報を元に執筆しています。
将来的に本記事の情報が適用されなくなることもありますので、予めご了承ください。

DataSpiderとは

まずは簡単にDataSpiderについて紹介します。

DataSpiderとはセゾン情報システムズが提供するデータ連携ツールで、いわゆるEAI(Enterprise Application Integration)と呼ばれる分野のツールです。

異なるシステムをノンプログラミングで「つなぐ」がコンセプトとなっており、分かりやすいGUIで手軽にデータ連携を実現することが可能です。

ツールがある程度プログラミングスキルを補ってくれるため、内製での開発はもちろん、開発生産性やメンテナンス性の高さ等から弊社のSI案件でもたびたび活用されています。

製品ラインナップ

弊社では3つのDataSpider製品を取り扱っています。
ここではそれぞれの概要を紹介します。

DataSpider Servista(パッケージ製品)

DataSpiderシリーズのベースとなる製品です。
シリーズの中で最もアダプタの種類が多く、さまざまなシステムとのデータ連携が可能です。

DCSpider(パッケージ製品)

Salesforceとの連携に役立つアダプタをまとめたパッケージです。
Servistaと比べて、利用できるアダプタは少ないですが、Salesforceアダプタが標準搭載であること、コストが抑えられている点がメリットとなります。

アダプタ以外の機能はServistaと同じなため、必要なアダプタが足りていれば、DCSpiderを選択することで、データ連携を安価に実現することが可能です。

DataSpider Cloud(クラウドサービス)

DataSpiderのクラウドサービス版です。
これまでの2製品はパッケージであるため、ソフトウェアを稼働させるサーバーやネットワークはお客様にて準備~運用する必要があります。

DataSpider Cloudでは、DataSpiderが稼働するサーバーやネットワークも含めての提供となります。
よってサーバーの準備や運用、DataSpiderのバージョンアップ作業といった手間を省略することが可能です。
もちろん、機能面もパッケージ版と遜色なく、DataSpiderの使いやすさはそのままとなっています。

ざっくり比較

ここまで紹介した3製品の概要をざっくりまとめてみました。
今すぐデータ連携を検討する必要がなくても、ここを抑えておくと、いざというときに役に立つかもしれません。

3製品を比較してみる

これまで紹介した3製品を複数の観点から比較してみます。

提供されるもの・費用

それぞれの製品を購入・契約することで、提供されるものを見てみます。
DataSpider Servista・DCSpider DataSpider Cloud
提供形態 パッケージ クラウドサービス
提供範囲 ソフトウェア ソフトウェア+サーバー、ネットワークなどの稼働環境・運用管理
イニシャルコスト 製品費用+サーバー等の準備費用 製品初期費用のみ
ランニングコスト 年間サポート費用+サーバー等の管理・運用費用 製品月額費用

簡単にまとめると次のようになります。

  • パッケージ2種はソフトウェアのみ、クラウド版はソフト+稼働環境(運用管理含む)の提供
  • 費用は稼働環境の準備・運用も含めて比較する必要があるため、単純には比較できない

稼働環境

続いて稼働環境について見てみます。
■導入編 DataSpider Servista・DCSpider DataSpider Cloud
準備する人 利用者 サービス事業者
OS・スペック 自由に選択可能 ラインナップから選択
配置場所 ローカル・クラウド選択可能 クラウド固定
セキュリティ対策(アンチウイルス、DDoS攻撃など) 利用者にて任意の対策を実施 サービス事業者にて実施済み
冗長構成 利用者にて自由に構築可能 HTTPリクエストの分散のみ可能
構築日数 利用者による 注文後、約5営業日
■運用編 DataSpider Servista・DCSpider DataSpider Cloud
管理・運用する人 利用者 サービス事業者
セキュリティパッチ等の適用 利用者にて計画・実施 サービス事業者にて実施
スケールアップ 利用者にて計画・実施 申込後、サービス事業者にて実施
障害対応 利用者にて監視・対応 サービス事業者にて実施 。利用者へはメールとお知らせ配信にて通知。
ソフトバージョンアップ作業 利用者にて計画・実施 サービス事業者にて計画・実施
バージョンアップに伴う動作テスト 利用者にて環境構築・実施 バージョンアップ30日前に次バージョンが適用された検証環境が無償提供

こちらも簡単にまとめてみます。

  • パッケージ版は準備・運用の手間はかかるものの、構成や運用ルールは自由
  • クラウド版は準備・運用の手間はかからないが、構成や運用ルールはサービス側が定めたものから選択

取り扱うデータの機密性や、会社のルールなどによって、どちらが適しているか検討する必要があります。

DataSpider Cloud導入事例へのリンクを記載しますので、こちらも参考にしてください。

開発機能

最後に開発機能についてまとめました。
主要な機能に大きな差異はないものの、細かいところで少し差が出てきます。
DataSpider Servista DCSpider DataSpider Cloud
標準アダプタ数 Basic 12種類 9種類 Entry 15種類
Advanced 24種類 Basic 22種類
Advance 27種類
Salesforceアダプタ 有償オプション 標準 標準 ※Entryはクラウド系アダプタ(Salesforce、Azure、Google workspace、Kintone)の中から1つ標準)
開発Studioの言語 日本語・英語 日本語・英語 日本語

アダプタはデータ連携の可否や費用に影響するため、事前にしっかり確認しておくことが重要です。 弊社での利用用途として、Salesforceとのデータ連携が多いため、Salesforceアダプタのみ単独の比較項目としています。

  • ServistaのみSalesforceアダプタは有償オプション
  • パッケージ版は開発Studioの言語を英語に設定可能

参考として、各製品のアダプタ一覧へのリンクも記載します。

トライアル

それぞれの製品は購入前にトライアルをすることが可能です。
使い勝手の確認はもちろんですが、連携先との接続が不安な場合は必ずトライアルで接続可否を確認しましょう。
DataSpider Servista DCSpider DataSpider Cloud
期間 30日 30日 1ヶ月
費用 無償 無償 有償
申込方法 セゾン社ポータル「myHULFT」よりダウンロード テラスカイHPよりお問い合わせ テラスカイHPよりお問い合わせ

※DataSpider Cloudのトライアルは1日~月末までの提供となるため、1ヶ月と表記しています

おわりに

今回は弊社で扱うデータ連携製品の違いを紹介しました。
機能そのものに大きな違いは無いものの、提供されるものや費用などに違いがあります。

すべてを覚えようとするのは大変ですので、まずは「ざっくり比較」で紹介した点を把握しておき、実際に検討する際に詳細を見ていくのがオススメです。

また、今回紹介しきれていない点もありますので、気になることがありましたら、ぜひお問い合わせいただければと思います。

今回は以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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