Pythonで実現する業務自動化 カスタム項目一括作成 【後編】

前編にて作成したPythonアプリをデスクトップアプリ化します。

はじめに

この記事は前編の続きです。
後編では、前編で作成したプログラムをデスクトップアプリとしてパッケージ化する手順についてご紹介します。

パッケージ化の準備

今回は、Pythonプログラムをパッケージ化するためのツールとして auto-py-to-exe ライブラリを使用します。

一般的には、pyinstaller を使ってパッケージ化する方法がよく知られていますが、コマンドラインでの操作が必要になるため、「ちょっと難しそう」と感じる方も多いかもしれません。

その点、auto-py-to-exe は pyinstaller をベースにしたツールで、画面上のGUI操作だけで簡単に .exe ファイルを作成することができます。プログラミング初心者や、コマンドラインに不慣れな方にもおすすめです。

ライブラリのインストール

下記のコマンドをコマンドプロンプトへ入力しインストールしてください。
pip install auto-py-to-exe
auto-py-to-exe

実行ファイルの作成

インストールしたauto-py-to-exeを実行するために、下記コマンドをコマンドプロンプトへ入力してください。
auto-py-to-exe
auto-py-to-exe
このような画面が表示されますので、「Script Location」に sf_main.pyファイルを選択します。

今回はディレクトリとして出力するため、「One Directory」 を選択、実行時のコンソールを非表示にするため、「Window Based」 を選択してください。

Additional Filesを展開し、Add Filesより下記ファイルを選択します。
・sf_create_fields.py
・sf_csv_upload_view.py
・sf_login_view.py
・sf_shared_state.py

準備が整いましたのでパッケージ化していきましょう。
「CONVERT .PY TO .EXE」 をクリックしてください。

OUTPUT欄に「Complete」と表示されていればパッケージ化完了です。
「OPEN OUTPUT FOLDER」をクリックすると作成されたsf_mainフォルダが開かれます。
sf_mainフォルダ内のsf_main.exe を実行するとアプリが起動しますが、次の作業を行わないと正しく動作しませんのでご注意ください。

アプリを利用するためは、プログラムで参照している「simple-salesforce」ライブラリを
sf_mainフォルダ内の _internalフォルダに追加する必要があります。

下記フォルダ内の simple_salesforce フォルダを _internal フォルダへコピーしてください。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Python\<Python311>\Lib\site-packages
※<ユーザー名> の部分はご利用のPCのログインユーザー名に置き換えてください。
※<Python311>は使用しているPythonのバージョンによって異なります。
以下の画像のようになれば完了です。

以上でパッケージ化完了となります。
sf_mainフォルダ内のsf_main.exe を実行することでアプリが起動します。
前編の「使い方」に沿って操作していただくことで、カスタム項目を一括作成できます。

最後に

後編では、プログラムをデスクトップアプリとしてパッケージ化する方法をご紹介しました。
作成したアプリはPythonの環境がなくても実行できますので、チームメンバーなどに共有し様々なプロジェクトで活用できると思います。
このアプリを活用し作業効率を上げていきましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました。