2017.09.19

機能の優先順位付け

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久しぶりの投稿になります。下川原です。
これまで、機能的なネタが多かったのですが、初めてプロジェクト管理的なネタを
書いてみたいと思います。

Salesforceの案件をやる時によくあることとして、要件定義や基本設計のフェーズで
標準機能を使って目の前で画面をプロトタイピングしていくと、  

ユーザ部門やシステム部門の方が、Salesforceだとこんなに簡単に画面ができたり
ビジネスプロセスができるんだと、そのメリットに気付き始めて、機能を理解し、

「じゃあ、前にやろうと思っていたあれが、実現できるかもしれない!」
「あの機能使ったら、この運用でも使えるんじゃない?」

など、運用や機能を共に考えてくれて、非常にやりがいのある楽しいプロジェクト運営ができます。
一方で、新しいアイデアがどんどん膨らんで、ある局面で優先度をつけて実施する判断が
求められることになります。

その際に、ユーザ側に強烈にリーダーシップを切って、決めてくれる人がいらっしゃると
話は早いのですが、なかなか独裁的に決めてくれるというのも難しいと思います。

今回紹介する狩野分析法は、優先順位がうまく付けられないときに有効な手法になりますので、
参考になればと思います。

要件定義全体の進め方としては、狩野分析法に少し触れているこちらを併せてご覧ください。

要件定義のススメ

狩野モデル

ある要求に対し「充足質問」と「不充足質問」を行い、その回答によって分類していきます。
質問は、非常に簡単で、以下の2つです。

充足質問
  • 「この機能があるとどう思いますか?」

不充足質問
  • 「この機能が無いとどう思いますか?」

そして、どちらの質問に対しても以下の5つから答えてください。
  • a.とても嬉しい
  • b.それは普通
  • c.特に何も思わない
  • d.別にそれでも構わない
  • e.それは困る

では、実際にやってみましょう。

充足質問

顧客住所入力画面で、郵便番号を入力すると住所の候補リストが表示され、
選択できるとしたらどう思いますか?
  • a.とても嬉しい
  • b.それは普通
  • c.特に何も思わない
  • d.別にそれでも構わない
  • e.それは困る

不充足質問

顧客住所入力画面で、郵便番号を入力しても住所の候補リストが表示されなかったとしたら
どう思いますか?
  • a.とても嬉しい
  • b.それは普通
  • c.特に何も思わない
  • d.別にそれでも構わない
  • e.それは困る

回答を分類する

結果を以下の表に当てはめてみます。今回の要求は、「1:M」になりました。

  • 1:Mandatory(基本)、なくてはならないもの。外せないもの。
  • 2:Linear(性能)、なくても良いが、あればあるほどよい。
  • 3:Exciter(魅力)、差別化ポイント。
  • 4:Indifferent(不問)、どうでも良い。あってもなくても良い。
  • 5:Reverse(逆行)、あっては困るもの。不要な機能。
  • 6:Questionable(不明)、回答がおかしい。
「なくてはならないもの。外せないもの」となりました。

機能・要件(フィーチャ)と満足度の関係性は、以下のようになります。

当たり前、必須の機能(Mandatory)
  • 顧客満足度に影響は与えない
  • ホテルでいえば、清潔なタオルや熱いお湯

ホテルは、綺麗に掃除されて、お湯がでるシャワーがあることが当たり前と思ってる方が
多いかと思いますので、この要件が満たされても満足感をえることがありません。

線形、一元的な機能(Linear)
  • あれば、あるほどよい
  • ホテルでいえば、部屋が広い

例えば、ホテルの部屋にお菓子がおいてあったら、うれしいですよね!
それが1つだけじゃなくて、いくつもあったり、食べ放題だったら、さらにうれしい。
あれば、あるだけ満足感をえるものになります。

魅力的な機能(Exciter)
  • 隠れたニーズ、思いもつかない感動
  • ホテルでいえば、、、、、
昔、モルディブに行った時に部屋の床が一部ガラス貼りになっていて、
海中が見えてとても神秘的でした。
そんな感動を与えてくれるような機能があると、高い満足度をえることができます。

回答を集計する

この手法で使ってでた結果とそれぞれの開発工数をマトリックスにすると
以下のようになると思います。

1:Mandatory(基本)に分類されるものの機能群は、開発工数がかかるものだとしても
絶対にいるものとして、切り出してこの部分だけウォーターフォールで進めるのも
ありなのではないでしょうか?

逆に1:Mandatory(基本)、2:Linear(性能)、3:Exciter(魅力)で
工数のかからない標準機能の部分は、いくつかのスプリントに分けて、アジャイル型で
リリースしていくのもよいかと思います。

この手法は、アジャイル開発とセットでよく紹介されていますが、
プロジェクトの進め方や方法は、その最終的なゴールや期間などプロジェクトに

あったものを見つけ出すとよいかと思います。
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