Dreamforce 2025 Day2 Developer Keynote

Dreamforce2025 Developer Keynote の感想をお伝えします

はじめに

皆さん、こんにちは。初めてDreamforceに参加しています。

日本からは1,000名を超える参加者がいらっしゃっているとか。この3日間にこれだけの人数が集まるって凄いですね。
しかしながら、会場における日本人の割合はごくわずかに見えます。
それくらい世界各国からSalesforce大好きなビジネスパーソンが多数集結しており、街全体がSalesforce一色に華やいでいます。

私はというとDAY1で入場時のセキュリティの厳しさと英語の圧力と大雨に大分面食らいましたが、DAY2を迎えて心に余裕が生まれ、会場全体の賑わいや美しい街並みの光景を楽しめるようになりました。

DAY2に行われた「Developer Keynote」の模様を少しお伝えしたいと思います。

AIによる構築方法の変革とAgentforce Vibes

コードで全てを記述するのがこれまでの開発方法でしたが、希望する結果を自然言語で記述する世界がおとずれており、AIインテント型開発(AIが希望結果から意図を推論してプロトタイプを自動的に生成する)と呼ばれる構築方法へ移行しつつあること、一方でAIが生成するコードには信頼とガバナンスが不足しているため、いかにしてそれをカバーするかが課題として挙げられました。

ここからAgentforce Vibesがプラットフォームにエンタープライズ級のセキュリティが備えられており、これまで構築してきたメタデータに基づいているため、実際に役立ち安全な企業向けのバイブコーディングツールであることが紹介されていきます。

Agentforce Vibesについては最近Salesforce社より発表がありましたが、「AIを活用したSalesforce向けの統合開発環境(IDE)であり、SalesforceのアプリとAIエージェントの開発、デバッグ、テスト、デプロイを実行できます(出典元参照)」とのこと。
詳細は出典元の記事をご参照いただくとよいと思います。

エージェント構築への移行とAgentforce 360

アプリケーションはプログラムの通りに動作する決定論的な動作をしますが、エージェントは目的に応じ自動的な編成(オーケストレーション)を行い、自分たちで行動します。
一見素晴らしいですが、時にはそれほど予測可能ではないということにもなるため、この課題に対し、より予測可能で推論にコントロールをもたらせるかが、次の課題として挙げられました。

Agentforce360プラットフォーム上にネイティブに構築されたAgentforceはビジネスデータとメタデータに接続されており、決定論的ロジックと推論型AIによるハイブリッド推論を行うことでより決定論のレベルがよりコントロールされるようになっているとのこと。
Agentforce360に関してはAgentforce Keynoteの主題であったかなと思います。詳細はSalesforce社のHPを参照いただくのがよいと思います。

ところで開発者ツールの未来のUXとしては会話を前面に押し出した会話型UXとなり、Slack以上の場所はないだろうとのこと。あらゆる会話やチャネルにエージェントを追加でき、協力して作業を進めることができるようになるという、IDEのデフォルトのUXがそれってまさにAI時代ですね。

この後、Data 360に統合された顧客データと企業データを活用するAgentforceにより、プロントという食品配達企業を題材にしたサンプルアプリケーションでデモがありました。
メニュー閲覧コンポーネントを作るのに、どういったものを作りたいのかを指定しておけば実行できること、実行にあたりプロジェクト内にルールを記述しておけば自身やチームのガイドラインを適用できること、カスタムルール以外に標準のルールも選択可能なこと、LWCローカルプレビューで作成したコンポーネントをプレビューしている様子などが紹介されていました。

その他の新機能について

上記の他、AIがSalesforce等の外部システムとスムーズにやり取りするためのMCPサーバーに関する新機能や、これまでスケールセンターとApexGuruによる対話型エージェントを利用したスケールテストと本番障害によるトラブルシューティングにスケールエージェントを取り組むデモ、再構築されたAgentforceBuilderによるハイブリッド推論エンジンが機能しているデモ等が紹介されていました。

これらは実際にツールを手に取って試してみないと、実感として掴みづらいなと感じました。

さいごに

今回のDreamforceはどのセッションもAgentforceが取り上げられ、今後はエンタープライズレベルのお客様にもAIを活用した開発や製品の導入検討が進む時代は足下まで迫っていると感じました。
既にPoCなど盛んにおこなわれている企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。

AIの利点やツールを最大限に生かすためにも今回紹介されたAgentforceをキャッチアップし、その優れた能力を体験したいと思います。
これまでの経験が通じない未来に取り残されないよう、まだAgentforceに触れていない皆さんとも興味を持って一緒に学び、ベストなITソリューションをご提案できればと思います。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。