Dreamforce 2025 Day 1 How Salesforce Gets More Done with Slack Daily

Dreamforce 2025のセッション「How Salesforce Gets More Done with Slack Daily」についてご紹介します。

はじめに

みなさん、こんにちは!
初海外&初Dreamforceでドキドキのなかで参加しております。
Dreamforceでは朝食、昼食&飲料の提供があるので会場から閉場まで走り回ることも可能です!

本題となりますが、私からは「How Salesforce Gets More Done with Slack Daily」の内容について、お伝えをさせていただきます。

本セッションのテーマは「AIとSlackを組み合わせた次世代の企業生産性革命と働き方の変革」です。

内容としてはSlackを単なるメッセージングアプリではなく、新たなオペレーティングシステムとして再定義し、人間、AIエージェント、アプリ、データを一つの場所で連携させることで、Slack上で一貫して業務を遂行する。というものになっています。

1. 核心機能:Slack AIとAgentforceが実現する「集中」のワークフロー

Slack AIとAgentforceを活用することでワークフローをSlackに取り込み、二つのプラットフォームを行き来することなく業務を遂行することが可能になります。
例えば社内ITの業務改善として、Agentを作成しSlack上からAgentに対して問い合わせ情報を投げることで、人間の介入なしに70%以上の問題を解決し、IT部門の業務負荷を劇的に軽減することに成功していました。

回答を行ううえでSlackチャンネル内の過去の会話、ピン止めされた情報、Canvasにアクセスでき、Salesforce内のデータも活用すること可能なため、同系統の質問が多数来るような事務部門の負荷軽減にもつながると感じました。

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2. 驚異的な成果:数字で見る生産性革命

実際に改善できた項目とその成果と実現機能を紹介します。

自分以外のユーザとやり取りが発生する申請&承認業務とタスク&予定を登録・共有する業務はコミュニケーションツール内から一貫してアクセスさせることが業務改善のカギであり、数値として効果が表れているようでした。
改善項目 具体的な成果 実現した機能
メールの削減 会社規模が2倍になったにもかかわらず、メールのトラフィックを60%削減 Slackの「仕事のOS」化、会話のチャンネル内への移行
営業承認時間 営業見積もり(Quote)の承認時間を40%改善 システムを問わずすべての承認リクエストをSlackに集約
経費精算時間 経費承認プロセスを平均2日から平均2時間に短縮 システムを問わずすべての承認リクエストをSlackに集約
顧客データ連携 Slack内で直接、機会やケースといったSalesforceのレコードを更新・参照する Salesforceチャンネル機能による「コンテキスト・スイッチングの排除」

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3. 変革を成功に導くための5つの教訓

セッション内で強調されていたポイントを5つにまとめました。

小さく始めること (Start Small)
AIやエージェントの全容に圧倒されないでください。
小さな問題、管理しやすい問題から始めてください。

継続的に反復すること (Iterate Continuously)
最初のソリューションが完璧である必要はありません。
小さな改善を継続的に行う方が、完璧なリリースを待つよりも優れています。

データコーパスを構築すること (Build Your Data Corpus)
組織の知識の構築と活用は、Slackを成功させるための鍵です。

すべてを測定すること (Measure Everything)
「解決までの時間が27%改善した」といった具体的な数値で、ビジネス価値を示す必要があります。

新しい働き方を受け入れること (Embrace New Ways of Working)
新しいツールは怖いかもしれませんが、柔軟に対応し古いシステムをオフにして「バンドエイドを剥がす」必要があります。変化に積極的に取り組んでください。

個人の感想として、前回のDreamforceから、多くのエンジニアがAgentforceのキャッチアップに苦労する中で、「初めの段階で完璧である必要はなく、一つ一つの小さな問題に対して少しずつ専任のエージェントを追加していく」という観点は、はじめの一歩を踏み出すハードルを下げてくれる非常に現実的な考え方だと感じました。

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まとめ

今回のセッションでは自社内のオペレーション改善にフォーカスされた内容になっており、チャットツールとしてSlackを活用している企業であればすぐにでもチャレンジできる内容でした。

まずは自社内のちょっとした課題に対してプロフェッショナル(Agent)を作成し、活用&改善していくことでAgentforceそのものへの理解も深まると思いますので、皆様もこれを機会に1度Agentforceにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。