via pixabay.com
テラスカイ データマネジメント部のH.Oです。
前回の記事では、同じデータでも目的に応じて「見せ方」にバリエーションがあることを学びました。
今回は、一歩進んで「そもそもなぜそのグラフは見やすいのか?」という根拠に迫ります。
データビジュアライゼーションの世界で最も重要と言っても過言ではない指針、
「Preattentive Attributes(プリ・アテンティブ・アトリビュート)」
について解説します。
前回の記事では、同じデータでも目的に応じて「見せ方」にバリエーションがあることを学びました。
今回は、一歩進んで「そもそもなぜそのグラフは見やすいのか?」という根拠に迫ります。
データビジュアライゼーションの世界で最も重要と言っても過言ではない指針、
「Preattentive Attributes(プリ・アテンティブ・アトリビュート)」
について解説します。
1. 「Preattentive Attributes」とは?
「Preattentive Attributes」とは、日本語では「前注意的特徴」と訳されます 。
人間が対象物を目で捉えたとき、脳が「これは何だろう?」と意識して考え始める前(およそ0.25秒以内)に、ほぼ即座に視覚的に処理できてしまう情報のルールのことです 。
例えば、大量の数字が並んだ表の中から「マイナスの数字」を探すのは大変ですが、マイナスの数字だけが「赤色」になっていれば、探そうとしなくても一瞬で目に飛び込んできますよね。
これが「前注意的特徴」をうまく活用した例です。
TableauをはじめとするBIツールは、この「人間が本能的に持っている視覚能力」を最大限に活用することで、膨大なデータから一瞬で異変や傾向を読み取れるように設計されています。
人間が対象物を目で捉えたとき、脳が「これは何だろう?」と意識して考え始める前(およそ0.25秒以内)に、ほぼ即座に視覚的に処理できてしまう情報のルールのことです 。
例えば、大量の数字が並んだ表の中から「マイナスの数字」を探すのは大変ですが、マイナスの数字だけが「赤色」になっていれば、探そうとしなくても一瞬で目に飛び込んできますよね。
これが「前注意的特徴」をうまく活用した例です。
TableauをはじめとするBIツールは、この「人間が本能的に持っている視覚能力」を最大限に活用することで、膨大なデータから一瞬で異変や傾向を読み取れるように設計されています。
2. 代表的な10の属性
Tableau公式ヘルプでは、以下の属性が「もともと認識しやすい属性」として挙げられています。
これらを意識するだけで、グラフの説得力は劇的に変わります。
これらを意識するだけで、グラフの説得力は劇的に変わります。
via help.tableau.com
・Length(長さ) / Width(幅)
棒グラフの長さなどがこれに当たります。
人間は位置のズレや長さの違いを非常に正確に見分けることができます。
・Orientation(向き)
線の傾きなどです。
トレンドの方向性などを示す際に有効です。
・Size(サイズ) / Shape(形状)
ドットの大きさや形を変えることで、データの種類や重要度を表現できます。
・Enclosure(囲み) / Grouping(グループ化)
特定のデータ範囲を枠で囲んだり、密集させたりすることで、関連性を瞬時に伝えられます。
・Position(位置)
散布図のように、点がどこにあるかを示します。
相関関係を見る際に強力な武器になります。
・Color Hue(色相) / Color Intensity(色の濃淡)
「赤か青か」といった色の違いや、「濃いか薄いか」といった強弱です。
特定の項目を強調したり、データの「熱量」を表現したりするのに最適です。
棒グラフの長さなどがこれに当たります。
人間は位置のズレや長さの違いを非常に正確に見分けることができます。
・Orientation(向き)
線の傾きなどです。
トレンドの方向性などを示す際に有効です。
・Size(サイズ) / Shape(形状)
ドットの大きさや形を変えることで、データの種類や重要度を表現できます。
・Enclosure(囲み) / Grouping(グループ化)
特定のデータ範囲を枠で囲んだり、密集させたりすることで、関連性を瞬時に伝えられます。
・Position(位置)
散布図のように、点がどこにあるかを示します。
相関関係を見る際に強力な武器になります。
・Color Hue(色相) / Color Intensity(色の濃淡)
「赤か青か」といった色の違いや、「濃いか薄いか」といった強弱です。
特定の項目を強調したり、データの「熱量」を表現したりするのに最適です。
3. 前回のグラフを理論で振り返る
ひとつ前の記事で紹介した「カテゴリ別・地域別の売上」を、この理論に当てはめてみましょう。
・「Length(長さ)」の活用(細分化した棒グラフ)
人間は「長さ」の比較に極めて長けています。
複数の地域を並べたとき、数値を1つずつ読み取らなくても「関東が一番長い(売上が高い)」と瞬時に判断できるのは、脳が長さを優先的に処理しているからです。
・「Color(色)」の活用(積み上げ棒グラフ)
色を使うことで、一つの棒の中に複数の情報(カテゴリなど)を詰め込んでも、脳は色ごとにグループを識別できます。
「この色は事務用品だ」と意識する前に、色の塊として全体バランスを把握できるのです。
・「クロス集計」がなぜ時間がかかるのか?
一方で、数字だけの表は「文字を読み取る」→「脳内で数値を比較する」という手順が必要です。
これは「意識した後の処理」になるため、前注意的特徴を活用したグラフに比べて情報処理に多くのエネルギーと時間を消費してしまいます。
・「Length(長さ)」の活用(細分化した棒グラフ)
人間は「長さ」の比較に極めて長けています。
複数の地域を並べたとき、数値を1つずつ読み取らなくても「関東が一番長い(売上が高い)」と瞬時に判断できるのは、脳が長さを優先的に処理しているからです。
・「Color(色)」の活用(積み上げ棒グラフ)
色を使うことで、一つの棒の中に複数の情報(カテゴリなど)を詰め込んでも、脳は色ごとにグループを識別できます。
「この色は事務用品だ」と意識する前に、色の塊として全体バランスを把握できるのです。
・「クロス集計」がなぜ時間がかかるのか?
一方で、数字だけの表は「文字を読み取る」→「脳内で数値を比較する」という手順が必要です。
これは「意識した後の処理」になるため、前注意的特徴を活用したグラフに比べて情報処理に多くのエネルギーと時間を消費してしまいます。
4. エンジニアが意識すべき「使い分け」のヒント
この理論を知っていると、ダッシュボード作成時に迷わなくなります。
・「一番重要な差」を見せたいとき
→ 最も認識精度の高い「長さ(棒グラフ)」を使いましょう。
・「例外や異常値」を際立たせたいとき
→ 「色(色相)」を変えて、そこだけ違う色にしましょう。
・「データの強弱(大小)」を見せたいとき
→ 「色の濃淡」や「サイズ」で表現しましょう。
・「一番重要な差」を見せたいとき
→ 最も認識精度の高い「長さ(棒グラフ)」を使いましょう。
・「例外や異常値」を際立たせたいとき
→ 「色(色相)」を変えて、そこだけ違う色にしましょう。
・「データの強弱(大小)」を見せたいとき
→ 「色の濃淡」や「サイズ」で表現しましょう。
まとめ
データの可視化において「何となく見やすい」と感じる裏側には、こうした認知心理学に基づいた明確なルールが存在します。
Tableauは、ユーザーが特に意識しなくてもこの「Preattentive Attributes」を正しく使えるように作られています。
デフォルトで推奨されるグラフタイプ(「表示形式」機能)を選ぶことは、実は科学的に正しい選択をしていることと同じなのです。
まずは、自分の作ったグラフがどの「属性」を使っているのか意識してみてください。
それだけで、ダッシュボードはより「伝わる」ものに進化します。
Tableauは、ユーザーが特に意識しなくてもこの「Preattentive Attributes」を正しく使えるように作られています。
デフォルトで推奨されるグラフタイプ(「表示形式」機能)を選ぶことは、実は科学的に正しい選択をしていることと同じなのです。
まずは、自分の作ったグラフがどの「属性」を使っているのか意識してみてください。
それだけで、ダッシュボードはより「伝わる」ものに進化します。